海鷹丸

遠洋航海


東京入港 3月1日(水)

昨日から注意報が出て南寄りの風が強く、羽田沖は白波で荒々しい海況でした。
3月1日は、朝から暖かく穏やかな天気となり、検疫錨地を8時06分に抜錨し、東京西航路経由で9時00分に東京豊海水産ふ頭(月島F5)に着岸しました。
数名のご家族の方々が岸壁の手前から手を振ってお迎えいただきました。
着岸後、税関の方々や検疫の審査を受けて、入国手続きを行っています。
資格変更の完了後、午後から南極でのサンプル資料や機器の積み下ろし作業となります。
12月28日に出港し、オーストラリアに寄港して給油・食材の積込を行い、東経110度ラインで南緯65度まで南下し、南極洋おいて約42点の調査(CTDやネット観測ほか)を行うことができ、2月9日に調査員が下船し、2月10日オーストラリアを出港して、2月27日東京検疫錨地に到着し、3月1日9時に東京月島F5岸壁に帰港着岸しました。
毎日天気図とにらめっこしながらも、運良く低気圧の合間を通過でき、全観測予定点での観測実施ができたことは大変幸いでした。
調査員が下船して帰りの航路も天候に恵まれ無事帰港できました。
大学関係者の皆様には終始支えていただき誠にありがとうございます。お礼申し上げます。
学生達は、3月10日に一時上陸し、14日に乗船期間満了で下船となり、15日から口述試験(国家試験)です。

正午位置 35-39.09N 139-46.03E 豊海水産ふ頭(月島F5) 船速:針路:停泊中 天候:晴れ
気温 16.0℃、水温 11.6℃ 気圧1019.2Pa 風向:南西、風速:1.0m/s、有義波高:0.1m

正午位置報告 東京港4区錨泊中 2月28日(火)

2月27日12時57分東京港第4区検疫錨地に錨泊しました。
14時から毎月の操練として救命艇操練と救助艇操練を実施しました。
2月28日朝は季節的には暖かく感じますが、午後から気圧が急激に下がり南西の強風となる警報が発令されており、錨鎖を1節延長し、錨泊当直に注意をしています。
本日は、船の中の清掃(内舷清掃)を行っています。
明日3月1日は、検疫錨地を8時に抜錨し、東京西航路経由で9時に東京豊海水産ふ頭(月島F5)に帰港します。
着岸後、税関の方々の審査を受けて、入国手続きが始まります。事前に書類等連絡事項を代理店経由で送っており、スムースに手続きが進むことを願っています。 燃料タンクのシール開放と外国船舶から国内航船への資格変更と各検疫での残渣などの検査が行われます。
資格変更が完了した後、午後から南極でのサンプル資料や機器の積み下ろし作業となります。

正午位置 35-34.22N 139-50.25E 東京4区検疫錨地 船速:針路:錨泊中 天候:晴れ
気温 14.7℃、水温 10.7℃ 気圧1026.7Pa 風向:南西、風速:15.0m/s、有義波高:0.5m

正午位置報告 浦賀水道 2月27日(月)

2月26日模湾中央部に到着し、時間調整の為、漂泊を開始しました。イルカやカモメの群れが我々を歓迎してくれているように静かな海面の相模灘をジャバジャバとにぎわしています。 昨日までの大時化も全くなかったような穏やかなドリフト時間を過ごせました。
学生達も修了試験が終わり、ほっとしているようです。
日本に帰ってきたのはうれしいのですが、花粉症のものにとっては早速洗礼をうけたようで”くしゃみ”と”鼻水”と”目のかゆみ”が止まらないようです。
2月27日7時30分に相模湾中央部から機関をスタートさせ、保安部から東京湾入域許可をもらって9時30分に三浦半島の剣埼と房総半島の洲崎の灯台を結んだ線上を越えて東京湾に入りました。
64日ぶりに浦賀水道航路を北上して、12時50分頃に東京港第4区検疫錨地に錨泊します。
本日と明日28日で入港前整理・清掃・ごみ分別を行います。
入港前に、船の外回りの塩だし(外舷清掃)、船の中の清掃(内舷清掃)を行い、船をできる限り美しく磨きをかけます。
学生達は各々に帰国してやりたいことがたくさんあるようですが、スマートフォンの電波が入るようになった次は、「湯船につかりたい」「散髪に行きたい」とか船内で食べれれないもの(生鮮野菜)を食べたいとか、家族に会いたいなどのようです。口述試験や就職関係の準備もこれからで、やらなければならないことが、まだまだ続きそうです。
2月28日はそのまま東京港第4区に錨泊し、3月1日8時に抜錨し、9時豊海水産ふ頭・月島F5に帰港予定です。
3月1日帰港着岸後すぐに税関職員による検査や免税燃料のシール開放など内航への資格変更のための手続き、植物・動物の検疫関係の査察などのため、3月1日の午前中は部外者の出入りはできません。1日午後は南極機材の積み下ろし作業となっています。

正午位置 35-27.14N 139-50.27E 浦賀水道:東京湾横断道路 船速:11.0ノット 針路:040° 天候:晴れ
気温 09.0℃、水温 10.9℃ 気圧1032.9Pa 風向:東北東、風速:3.7m/s、有義波高:0.5m

正午位置報告 大島東側 2月26日(日)

2月25日14時に現在無人の鳥島で変針し北上を続けました。オオミズナギドリが周囲を飛翔しています。
風と波高は徐々に強くなり、日が変わる頃の八丈島沖では、関東南部の風警報が発令され、風向290度の横風で平均風速は21m/s・波高6m(最大波高11.6m)となり、船速は9ノットまで落ち込み、船体は大きくローリング(横揺れ)とピッチング(縦揺れ)を繰り返す大時化の中、どうにか明け方を迎えました。
26日朝、雲は少なく青空が見えて風はやや落着き13m/sまで落ちましたが、昼前まで再び風速は18m/sを越え、東向きの黒潮と東風がぶつかり合って、大きな白波が立っています。
御蔵島・三宅島を左舷に見て航行しました。三宅島の雄山(783m)に雪化粧があるのをみて、日本の冬を実感しています。 また船首にはすそ野まで真っ白になった富士山を見ることができ、風が強いことがわかります。 神津島・新島・利島を左舷に見て航行していますが、日曜日ですが輻輳する船舶もかなり増えてきています。また時間調整で漂泊している貨物船などを見ることができます。
大島東側まで来て、やっと風とうねりは収まりました。これより大島の風早崎を経由して相模湾中央部で漂泊します。
学生達(40名)は揺れる船内で、密を避けるため午前・午後に分かれて、8月15日から乗船して修学した成果を見せる修了試験を受けています。
気温は10度以下と寒くなり、船内も冷房から暖房に切り替わりました。
28日入港前整理・清掃を行い、東京入港は3月1日9時予定です。

正午位置 34-51.39N 139-26.39E 大島東 船速:13.0ノット 針路:337° 天候:晴れ
気温 8.1℃、水温 18.1℃ 気圧1025.9Pa 風向:北東、風速:5.8m/s、有義波高:1.1m

正午位置報告 鳥島南 2月25日(土)

2月24日午後硫黄島を離れ、北上しています。空は雲で覆われ、ねずみ色で、スターサイトは中止となりました。
しかし風は弱くなり、夜間は今までで最も穏やかな日本近海の海況となって順調に航行しています。
2月25日朝6時30分に点呼を取り、波をかぶらないデッキで久々に体操とデッキウオッシュができました。 気温は20度を下回り、だいぶ涼しくなってきました。 本日は海況も良く、朝8時にニューストンネット観測を実施し、今航海のネット観測を最終しました。
10時40分頃クジラ数頭が潮を噴き上げる中、孀婦岩(北緯29度45分)に到着し、雨で視界が悪かったものの、学生らが船橋に集まり、海面から垂直に反り立ったゴジラのような岩を見て、再び北上しています。
午後から天候が崩れる予報でしたが、午前中にはすでに平均風速11m/sの向かい風となっています。 今後北上に連れて、3m以上の波高となる予報が出ており、時化を覚悟して、北上します。
14時頃に鳥島で変針し、明日中には相模湾に到着する予定です。
硫黄島を離れ電波は途切れたものの数日中には携帯電話の圏内となる予定ですが、学生達は待ちきれない様子です。

正午位置 30-07.89N 140-18.16E 鳥島南 船速:14.0ノット 針路:354° 天候:曇り
気温 15.2℃、水温 20.4℃ 気圧1018.4Pa 風向:北、風速:10.7m/s、有義波高:1.6m

正午位置報告 硫黄島 2月24日(金)

2月23日午後に日本の領海に入り、船舶電話が圏内になりました。 航海情報の画面でも日本の地図が見え始め、近づいている実感が沸いてきます。
2月24日も東南東の風(15m/s前後)が強く、うねり(波高4m以上)も高く、甲板は波で洗われている状態で、予定されていたニューストンネット観測はことごとく実施できない状態です。
”イワシの子、デッキに大量打ち上がる”
 東寄りの強風と大きなうねりの白波をかき分けながら走る海鷹丸に、珍客(イワシの子(ジャコ))が10数尾、デッキに打ちあがっていました。
 30cmほどの大型のトビウオも数尾デッキに飛び込んでいます。

24日7時頃、硫黄島(東京都)に接近し、電気推進(PM mode)に切り替えて、風に立たせて(heave to)、船位を維持しています。
島側の舷では携帯電話の電波が受けるようになり船内のあちらこちらで学生達の携帯の受信音が聞こえています。
硫黄島で溜まったメール等を受信し、また時間調整して前回、夜間通過で見えなかった孀婦岩(明日10時頃)を見て北上を続ける予定です。
硫黄島では若干硫黄臭もありますが、やっと日本の島を確認できたのは、乗組員・学生にとっても一息の休息になっています。
風下の西岸ではザトウクジラがジャンプしたり、意外と大きく感じる硫黄島の摺鉢山をみて、学生達は和んでいます。
まだまだ遠い東京湾を鑑みて、広い日本のEEZ(経済水域)の重要性も強く意識しているようです。
昼から針路を北北西に取り、北上を再開します。
この時期の日本近海の天気は三寒四温で変わりやすく、どこかで低気圧や高気圧の縁に当たりことを想定し、時化を覚悟しなければなりませんが、残りの航路も注意しながら航行したいと思います。

正午位置 24-43.96N 141-19.62E 硫黄島南 船速:2.0ノット 針路:120° 天候:曇り
気温 24.7℃、水温 24.5℃ 気圧1017.1Pa 風向:南南西、風速:9.7m/s、有義波高:1.6m

正午位置報告 フィリピン海 2月23日(木)

2月22日天気図では等圧線はかなり弛んでいるのですが、夕方からうねりが大きくなり、スターサイトは中止としました。 その後もうねりは大きくなり、日付が変わる頃には、東寄りの風15m/s(最大27m/s)で有義波高は6mを越えて怒涛のピッチングとなり、船首ははげしくたたきました。 機関もALC(自動ロードコントロール)制御となり船速は10ノット近くまで低下しました。回転数を調整し、うねりが4mになるのを待って、翌23日6時頃再び回転数を徐々に戻しています。
本日は甲板が波で洗われている状態の為、課業は教室で海洋汚染防止法他の授業を行います。
海はしけていますが、数日前からカツオドリ(アオツラ)が本船の周りについて来て、のんびりトビウオをついばんでいますが、白い糞で船橋の窓ガラスがよごれ、航海当直での窓ふき回数が増えて大変です。
明日も航海当直と天文航法の実習を続けながら北上します。
天候にもよりますが、明日24日は硫黄島、25日は孀婦岩を経由して相模湾を目指します。

正午位置 20-09.49N 140-59.39E フィリピン海 船速:13.0ノット 針路:000° 天候:晴れ
気温 27.0℃、水温 26.0℃ 気圧1015.4Pa 風向:東南東、風速:11.6m/s、有義波高:3.7m

正午位置報告 グアムEEZ外 2月22日(水)

2月21日空は青空が見え薄い雲がかかっていますが、東からの強風で白波が立ち、船は横揺れしながら、北上を続けています。
これが船首からの風やうねりだと、船は進まなくなりますが、現在のところ船速は維持できています。
台湾の小型の漁船がAIS延縄漁具で投縄作業を行っています。AIS表示があるため、簡単に航路から漁具を避けることができています。
*AIS:船舶自動識別装置、船舶への搭載が認められているものの船舶以外の漁具等への設置は国際的には認められていない。小型船の為、義務船ではないがクラスBタイプのAISを搭載し、漁具が切られないよう商船などへ、操業時間中のみ警戒表示を行っている。
午前中は、ニューストンネット観測の予定でしたが、東の風15m/secと強く、中止となりました。午後からホーリーストーンを行います。
西高東低の冬型の天気ですが、高気圧が強いのかフィリピン沖の低気圧は消滅し、高気圧の縁で等圧線に沿って東寄りの強風が吹いてきています。 まだ気温も湿度も高くじめじめしています。 時折、白波がデッキに打ちあがり、甲板は海水で常に洗われている状態です。
月末の専攻科修了試験に向けて教本やテキストなど配布資料の復習を行っています。
また口述試験受験手続に向けて訓練記録簿の記録の清書も航海士で最後の追い込みとなっています。
明日も東経141度にそって硫黄島の変針点(2月24日頃)を目指して北上しながら、天文航法・航海当直の実習を行います。

正午位置 14-41.55N 140-57.98E グアム島沖EEZ外 船速:14.0ノット 針路:000° 天候:晴れ
気温 28.2℃、水温 29.0℃ 気圧1011.8Pa 風向:北東、風速:.11.0m/s、有義波高:1.8m

正午位置報告 カロリン諸島海域 2月21日(火)

2月20日午後からマグネットコンパスの自差測定の実習を行い、終了後からまた北上しています。
2月21日空は曇で覆われ、海は灰色で、風浪はないものの、船首はピッチングを繰り返しいくつものうねりを乗り越えながらひたすら北上を続けています。
フィリピン沖の低気圧の影響で、風は東寄りに変わり、気温は29℃と高く、湿度85%と蒸し暑い天候となっています。
学生達はいつもの生活をつづけながら、国家資格(水産系臨時口述試験:3月15日16日17日)の準備も進めています。
午後からは両舷でホーリーストーンを行います。 明日は天文航法・航海当直の実習を行います。

正午位置 08-46.04N 140-57.77E カロリン諸島 船速:14.0ノット 針路:000° 天候:晴れ
気温 29.3℃、水温 29.6℃ 気圧1010.2Pa 風向:南東、風速:13.4m/s、有義波高:2.2m

正午位置報告 太平洋 カロリン諸島EEZ外 2月20日(月)UTC+9時間

2月19日夕方スターサイトを実施し、赤道海流に乗って、夜には公海に出ました。
2月20日6時に漁場でもある北緯3度・東経141度に到着し、8時30分に時刻改正を行ってやっと日本時間と同じになっています。
午前中は、デッキではホーリーストーン、ニューストンネット、操縦性能試験(旋回試験・八角航走試験・Z試験)や潮流計の誤差測定を行いました。
午後からマグネットコンパスの自差測定を行います。 測定終了後、針路を北に向け、東経141度に沿って北上を開始します。
昨日はフィリピン沖の熱帯低気圧に変わるかどうかの低気圧の影響で、北東の風が吹いていましたが、本日風は弱くなり、うねりはあるものの波はやや穏やかになったようです。 気温は29℃とまだ高いですが、昨日より過ごしやすい感じがします。
赤道を通過して北半球にもどり、学生達はあと半分と気持ちを落ち着かせながら実習に頑張っています。学生居室のカレンダーには毎日終わるたびに残り日数を書き込んだ数字に斜線を引いているようです。
明日もホーリーストーン・天文航法・航海当直の実習を実施します。

正午位置 03-39.96N 141-00.04E 太平洋 カロリン諸島EEZ外 船速:10.5ノット 針路:000° 天候:晴れ
気温 29.8℃、水温 29.6℃ 気圧1008.9Pa 風向:北北西、風速:2.9m/s、有義波高:2.0m

正午位置報告 太平洋 2月19日(日)UTC+9.5時間

2月18日21時に赤道を通過し、北半球に戻ってきました。まだ航路的には半分ですが、一つの区切りとして新たな気持ちで航海を続けています。
赤道で変針し、赤道海流に乗って東経141度まで西進しています。
昨日は赤道無風帯と思っていましたが、北の風が12m/s吹いており、船速が落ちて赤道通過予定時刻がだいぶ遅れたかもしれません。 赤道通過時間には、GPSの緯度が南緯から北緯に変わる瞬間を撮影したり、予想時刻を確認したりと教室は賑やかや夜となりました。
 *赤道祭:帆船時代に赤道の無風帯を越えることは大変な事だったことから、越えた時には乗組員に酒が振舞われたことが言われています。
 コロナ前は本船でも赤道祭と称して、航海の中締めのイベントを行っていました。昼は輪投げや綱引きなど単純な競技の実施や、夜はごちそうが出て乗組員と学生とで教室又は後部甲板で歓談していましたが、密を避けるコロナ対策中のため今年も形だけのものになりました。
 **赤道の儀式?:海の神ネプチューンから鍵を受け取り、赤道通過を許可されるシーンが客船などでみられることもあるようですが、初めて赤道を通過するものは、海水で洗礼を受けるともあり、一時期は旅客機の中でもサービスとしてあったとも聞いたことがあります。
2月19日朝8時30分に時刻改正として30分遅らせて世界時UTの9.5時間としました。風は北東に変わり、8m/sと風速はさほどないですが、白波が立ってうねりが若干大きくなっています。
天気図によるとフィリピン沖に発達中の低気圧があり、それに吹き込む風のようです。
今日も蒸し暑い中、ホーリーストーン・航海ワッチ、天文航法(午前午後太陽・メリパス・スターサイト)の実習を行っています。 まだまだ高音多湿ですが、皆元気です。
明日はホーリーストーン・天文航法・航海当直の実習及び領海外でのマグネットコンパスの自差測定を実施します。

正午位置 01-30.21N 144-29.34E 太平洋 船速:14.3ノット 針路:312° 天候:晴れ
気温 31.8℃、水温 30.7℃ 気圧1008.7Pa 風向:北東、風速:7.2m/s、有義波高:2.3m

正午位置報告 ソロモン海からビスマルク海 2月18日(土)UTC+10時間

2月17日ホーリーストーン・ワイヤー作業・メリパス・機関ワッチ・スターサイト・航海当直の実習を実施しています。
17日午後から向かい潮となり、ST.Geoge channel には少し遅れて到着し、ラバウルの街を通過したのは、日没を過ぎていました。 我々の間では昔からラバウル富士(活火山・高さは高尾山)の噴煙は無く、赤い夕日につつまれた姿をみながら、狭い航路を通過しました。 途中、島と島を行きかう無灯火の小型船に悩まされましたが、無事通過し、ソロモン海からビスマルク海に入りました。
ソロモン海では、台湾などアメリカン巾着巻き網漁船が多数寄港しています。おそらく入漁料を払ってカツオなどの漁業を行っているものと思います。またマグロ延縄漁船もAIS漁具を使用して同様に漁業を行っているようです。
一部電波が入り、携帯をつなぐ乗組員や学生もいましたが、ほとんどの人は大量のメールの整理に追われていたようです。
2月18日は、早くも北西の風がでてきて北半球の雰囲気になっていますが、気温は高く、湿度は85%以上となって蒸し暑さが増しています。
朝のストーン摺りでは、30分間ほど強いスコールがあり、雨の叩きつける音がすさまじく、船体の汚れも吹き飛んだかもしれません。 学生の中には、あえてシャワー代わりにバケツをひっくり返したような雨の中に入ってびしょぬれになっていました。 スコール後には、きれいな虹が円弧を描き、ひとときの安らぎを与えてくれます。
今夜21時過ぎに、赤道を通過し北半球に戻る予定ですが、学生達は、職員連中から景品をねだり、赤道通過時刻当てクイズを行っています。 クイズ参加は、すでに〆切となっていますが、風や海流の外力の影響もあり、正解者がでるか楽しみとなっています。
明日もホーリーストーン・天文航法と航海当直の実習を実施します。

正午位置 01-59.92S 149-06.07E Bismark Sea 船速:14.0ノット 針路:334° 天候:晴れ
気温 30.1℃、水温 30.9℃ 気圧1009.5Pa 風向:北西、風速:5.7m/s、有義波高:1.2m

正午位置報告 ソロモン海 2月17日(金)UTC+10時間

湖のようなソロモン海に長い長い航跡を残して、海鷹丸は北上を続けています。
船首先の水平線は、鏡に映ったような海面の白い雲と実像の白い雲の間にあり、吸い込まれるように静かな海を航行しています。 波の無い海では、漂流物もはっきり見ることができ、流木や葉っぱ、多くのヤシの実、小さめのキハダマグロのジャンプなどワッチ学生の目を楽しませています。
2月17日もホーリーストーン・航海ワッチ、午後から機関ワッチ・ワイヤー作業、天文航法(午前午後太陽・メリパス・スターサイト)の実習をこなしています。
南緯10度を越え、コリオリの力が弱まり、ハリケーンの心配がほぼなくなりました。 風速は3m/s以下となり赤道無風帯に入ったようです。
湿度は76%、気温も水温も30℃を越え、デッキに出ると湿気で衣類が重くなるような、高温多湿の蒸し風呂状態となっています。
夕方にはセント・ジョージア水路に入り、日没頃にはラバウルを通過する予定です。
水路に向けて、一般商船も航路上集まってきており、レーダや目視で確認できるようになりました。 昨日から漁船がAIS漁具を航路上に入れているのが確認でき、本船も左右に避航しながら航行しています。
 *30年以上前ガダルカナル島のホニアラに入港し、確かマルハの合弁会社との関係だったと思いますが、近隣の海底地形データ観測を実施したことを思い出しました。
明日もホーリーストーン・天文航法・機関当直(12時間)と航海当直(24時間)の実習を実施します。
明日中には赤道を通過する見込みです。

正午位置 05-48.73N 153-00.13E ソロモン海 船速:14.3ノット 針路:345° 天候:晴れ
気温 30.1℃、水温 30.8℃ 気圧1003.2Pa 風向:西北西、風速:2.5m/s、有義波高:0.9m

正午位置報告 珊瑚海からソロモン海 2月16日(木)UTC+10時間

2月15日もホーリーストーン・ワイヤー作業・メリパス・機関ワッチ・スターサイト・航海当直(24時間)の実習を実施しました。
夕方に南回帰線(太陽赤緯13S)を通過しました。16日のお昼のメリパスもほぼ真上に上がった太陽の高度測定となります。 夜間は南半球でひっくり返ったオリオン座やシリウス・プロシオンの冬の大三角形、南にはサザンクロスなど日本では見れない多くの星が瞬いていました。
2月16日ソロモン海に向けて北上しています。
数日前から低気圧の影響なのか朝は東風、午後から西風と風向がころころ変わる天候となっていますが、ハリケーンや低気圧をタイミングよく避けることができ、豪雨帯もどうやら過ぎ去ったようです。
本日も天気は晴れとなり、気温高く大変蒸し暑い気候となっています。カツオドリは3羽に増えて船の周辺を飛んでいます。海況は、大変静かになり、風浪はほとんどありません。
昼にはパプアニューギニアの変針する島の灯台が遠くに見ることができます。静かな海面に夏の入道雲が映っており、島が浮かんで見えます。 学生達は暑さに負けず皆元気です。 明日もホーリーストーン・天文航法・機関当直(12時間)と航海当直(24時間)の実習を実施します。

正午位置 11-28.49N 154-34.03E Coral Sea北端 船速:13.3ノット 針路:358° 天候:晴れ
気温 30.9℃、水温 30.4℃ 気圧1003.2Pa 風向:南西、風速:4.2m/s、有義波高:1.8m

正午位置報告 珊瑚海:グレートバリアリーフ入口 2月15日(水)UTC+10時間

2月15日もホーリーストーン・ワイヤー作業・メリパス・機関ワッチ・スターサイト・航海当直(24時間)の実習を実施しています。
スターサイトでは金星・木星・シリウス・アカーナ・アルデバラン・カノープスが夜空を飾り、学生達は手際よく六分儀で高度を測定していました。
オーストラリアとニューカレドニアの間を潮にも乗って順調に北上し、本日夕方には、オーストラリアのEEZ(南緯14度付近)を通過し、パプアニューギニアの経済水域に入っていきます。 NOAAの画像ではパプアニューギニアは雲に覆われており、スコール等による天候の変化が激しいかもしれません。 まもなく海域外となりますが、オーストラリアの天気図では、北部に低気圧がありますが、東ではなく南に移動するようで、本船周辺には影響はなさそうです。
天気は晴天で青空が見え、気温は朝から28℃、昼には30℃を越え、大変蒸し暑く感じます。 カツオドリは気持ちよさそうに船の周りを飛んでいます。 海況は、やや白波を見かける程度ですが、少し東からの風と長い周期のうねりで、船はゆっくり左右に揺れています。
3月に12ヶ月の乗船履歴となり、3級海技士(航海)の口述試験の受験を控え、学生教室では参考書や問題集を手に持った学生達が徐々に増え始めています。 航海士を職業とするものも多く、就職への必須資格のため、真剣に向き合っています。
明日もホーリーストーン・天文航法・機関当直(12時間)と航海当直(24時間)の実習を実施します。

正午位置 15-01.00N 154-45.99E Coral Sea 船速:15.4ノット 針路:358° 天候:晴れ
気温 30.1℃、水温 29.2℃ 気圧1007.3Pa 風向:東北東、風速:7.8m/s、有義波高:1.6m

正午位置報告 珊瑚海:グレートバリアリーフ入口 2月14日(火)UTC+10時間

2月13日ホーリーストーン・メリパス・機関ワッチ・スターサイト・航海当直(24時間)のいつもの実習を実施しています。
3日前に通過したハリケーンの影響なのか大きなうねりが残っており、向かい海流にも押されて、船は上下(heaving)しながら航行していました。
2月14日は天候に恵まれて快晴となり、うねりもやや収まって順調に北上を続けています。
南緯23度での朝を迎え、久々にカツオドリに見つかり、早速、船の波で驚き飛び上がるトビウオを狙っています。 体操後のデッキウオッシュも海水温が28度を越え、温水のような海水に裸足になる学生が多くなりました。
昼頃にはオーストラリア大陸のほぼ中央部のグレートバリアリーフの入口付近に向かって大陸から徐々に離れながら航行していきます。
朝8時30分に30分遅らせる時刻改正を行い世界時+10時間の ZONE TIME(経度時間帯)としました。
メリパス(12時ごろ)では日焼け止めが必要なほど日差しが強くなりました。 学生たちはキャップを深くかぶり、六分儀で太陽の高度が落ちる瞬間まで測定を行っています。
昨日からフィンスタビライザーを機関ワッチでの機構説明を兼ねて作動させています。
本日も午後から機関部関連の安全点検を実習学生とともに行います。
明日もホーリーストーン・天文航法・機関当直(12時間)と航海当直(24時間)の実習を実施します。
”珍客”
 数日前からストラクチャーデッキ(暴露甲板)でコオロギの鳴く声が聞こえていました。飛んでいるのを見た学生によると、「ラストエンペラー」に出てきたような大きなコオロギ(エンマコオロギ?)がいたとのことでした。昨日には静かになり、どこかに消えてしまったようです。
 まだ夏真っ盛りと思っていましたが、オーストラリアにも秋の気配が近づいているのかもしれません。
 *コオロギ:バッタ目コオロギ科 古名は「きりぎりす」:江戸時代二艇艘の屋形船の一部地域での別称

*バレンタインデー:西暦269年頃殉教死した聖バレンタイン司教の記念日、コロナ対策でイベントを中止していますが、昼食には厨房からアイスクリームとチョコレートがついてきました。

正午位置 21-40.37N 154-55.67E Coral Sea 船速:14.0ノット 針路:007° 天候:晴れ
気温 27.6℃、水温 28.7℃ 気圧1008.3Pa 風向:北北東、風速:3.1m/s、有義波高:2.6m

正午位置報告 Port Jackson沖 2月12日(日)UTC+11時間

2月11日午後から甲板部関連の安全点検を実施しました。
夕方から向かいの北風が強く、長い周期のうねりに船首はピッチングで波をたたく音が明け方まで続きました。
ロックロブスターの漁具(水深220mまで:漁期11月から4月)を避けるため、沿岸から12マイル程度のところを北上しましていますが、東オーストラリア海流(最大4ノット)につかまり、機関的には14ノットの出力ですが、実際の船速は10ノット程度で航行しています。
本日は低気圧が東に移動したのか、風が変って南西の強い追い風になっています。海流は相変わらず向かい3ノットで風と波が逆で勢い良く白波が立っています。速力は海中に押されて遅いままですが、揺れは最小限で北上しています。
気温は25℃を越え、夏の南半球の暑さを感じています。
学生達は皆元気です。
今朝はシドニーの高層ビルがかすかに太陽の光に反射してみることができました。30分毎の時刻を示す点鐘の音が澄んだ空に響いています。
”港の歴史”
 シドニーのPort Jacksonは、オーストラリアで最も古い港で、2番目がホバート、3番目が同じタスマニアのローンセストンとなっています。 ローンセストンではイギリス・中国との三角貿易でシルク等の軽い貨物が多かったため、帆船のバラストして、中国でたくさんの石を積んでおり、ローンセストンではその降ろした石で、石の道路(チャイニーズストーン通り)ができています。

本日も午後から機関部関連の安全点検を実習学生とともに行います。 明日から機関当直実習(12時間)と航海当直実習(24時間)を両舷で実施します。

正午位置 33-02.73N 152-30.13E 船速:13.0ノット 針路:037° 天候:晴れ
気温 24.4℃、水温 26.2℃ 気圧1003.2Pa 風向:南南西、風速:12.3m/s、有義波高:1.5m

正午位置報告 BASS海峡 2月11日(土)UTC+11時間

2月10日真っ黒な雲で雨模様のタスマニア島の東岸を北上しました。午後4時前に日差しが出て青空が広がりましたが、夜にはまた黒い雲に覆われ、周期の長いうねりに「ドカーンドカーン」と船首を時々叩いていました。
2月11日はタスマニア島の北からのBASS海峡に入りました。例年、この海峡では大しけになるのですが、オーストラリア東岸のハリケーンの東進や、南部の高気圧の張り出しの影響で、大変静かな海況となっています。 久々に青空となり、気温は一気に上昇し、天文航法も再開し、通常の航海実習に戻っています。
航空機が欠航等遅れている連絡が入り、昨日の黒い雲では中型機は無理だったのかと心配しました。 研究者・調査員の皆様の無事の帰国を祈っております。
ホバートでは色々と整備や修理もあり、大変忙しい滞在となりましたが、本日から通常の実習航海に戻り、少し落ち着きが戻ってきているように感じます。
昼食には、延期していた節分の豆(炒った大豆)を全乗組員に配りました。
*朝食にはイワシ、夜の巡検後、年男・年女でお神酒をいただき、豆まきをしていましたが、今年もコロナ対応で、豆を食すだけとなっています。
調査員の皆さんが調査航海中使用していた部屋は、学生の密を避けるため実施していた2人部屋づつの部屋割りに戻りました。 大規模な部屋の引っ越しとなりましたが、夕食前には船内も落ち着きました。
本日、午後から甲板部関連の安全点検、明日も機関部関連の安全点検を実習生とともに行います。

正午位置 37-46.68N 150-13.28E 船速:14.5ノット 針路:023° 天候:晴れ
気温 22.2℃、水温 21.6℃ 気圧1002.9Pa 風向:北東、風速:5.3m/s、有義波高:1.5m

ホバート港出港 2月10日(金)UTC+11時間

2月10日8時35分にパイロットが乗船し、8時52分に離岸、霧雨のホバート港を出港しました。
昨年と同じパイロットで気さくな方で「次はタスマニアを満喫できますよ」と上陸できなかったことを慰めてくれました。
9時25分港外でパイロットが下船し、東京に向かって航行を始めています。 オーストラリア東岸のハリケーンは、徐々に東に移動する予報がありますが、タスマニア島からオーストラリア東岸本土に向かい、時化のタスマン海を北上します。
真夏というのに気温は15℃前後(入港中気温30℃の年もありました)と寄港中はずっと涼しい夏でした。 本日は朝から雨で肌寒いですが、静かなストーム湾を航行できています。
学生達は通常の航海ワッチに戻り、いつもの船内生活を過ごしています。
”寄港中のいろいろ”
調査研究員20名は9日に下船し、元気に岸壁のゲートから飛行場に向かっていきました。
9日午前中にオーストラリア海軍の軍艦が着岸し、岸壁に関係者が出迎えてちょっとしたセレモニーがあったようです。
昨年には一隻もいなかった大型クルーズ船(入港中5隻入替で寄港)が、毎日早朝から夜まで停泊し、観光客で賑わっているようでした。
*クイーンエリザベス号が入ってきたときはみんなで着岸を見学しました。いつかは客として乗船してみたいものです。
毎夕方には湾内に30隻以上の市民のヨットが浮かび、本船の横を手を振りながら通っていき、学生達がそれに答えていました。
岸壁にはたくさんのカモメがおり、毎朝騒がしく飛び回っており、学生達の電話やネットの邪魔をしているようですが、個々にリラックスしているようでした。
本船は水・燃料・食料の積込、岸壁シフトや船内の片付け清掃、入管や漁業省の監査員などの乗船と9日までバタバタとした日々が続き、あっという間の出港となりました。

正午位置 42-52.83N 147-20.47E ホバート沖ストーム湾 船速:14.5ノット 針路:180° 天候:霧雨
気温 16.0℃、水温 18.8℃ 気圧1016.5Pa 風向:北北東、風速:3.6m/s、有義波高:0.5m

乗船者:乗船学生40名、乗組員26名

ホバート港入港 2月7日(火)UTC+11時間

2月6日11時11分にホバートVTS(交通管制局)から指定された港外の2号錨地に錨泊しました。湾奥でも北西の風が12m/sec以上吹き、沖合は大時化が想像され早めに錨地に到達しており幸運でした。 ホバート港周辺の山々には牛が放牧されており、やや肌寒いですが、ゆったりとした時間を感じます。
2月7日8時26分に抜錨し、VTSと連絡を取りながら、パイロットステーションに移動しました。すぐ近くには数頭のイルカが跳ねており、出迎えてくれているようです。
8時52分にパイロットが乗船し、風がやや強いため規定によりタグボートを使用して、9時51分ホバート港マッコリ―ふ頭4号(昨年と同じ岸壁)に着岸しました。
フリーマントル出港後、22日間の南極調査を終え、やっとホバート港にたどり着きました。 昨年、年始早々に来た時よりも車の往来も多く、イベントも予定されており人間活動が元に戻っている感じがしました。
本日午後から食料積込、観測機器の片付け整備作業をみんなで行います。
調査研究員(一部外国研究者を除く)は、9日昼頃下船し、航空機でホバートからシドニーでトランジットして、10日朝には日本に帰国となります。
本船は10時9時出港予定です。オーストラリア北東のハリケーンの発生が予報されており十分注視していきたいと思います。

正午位置 42-52.83N 147-20.47E ホバート港マッコリ―ふ頭4号 船速:針路:着岸中 天候:晴れ
気温 18.0℃、水温 18.6℃ 気圧1016.5Pa 風向:南南西、風速:4.0m/s、有義波高:0.3m

正午位置報告 南大洋インド洋セクター 2月5日(日)UTC+11時間

2月4日12時過ぎに44点全ての観測を終了し、タスマニアに向けて北上しています。
観測中からアホウドリ類(Albatross:ワタリアホウドリ・マユグロアホウドリ・オオキバナアホウドリ)が船尾について飛翔しています。特にワタリアホウドリは6羽確認でき、羽の全長が約3mと巨大な鳥ですが風に乗って海面をすべるように飛んでいます。
暴風圏対策として、アンカーのワイヤーでの振れ止め、アンカーチェーンのチェーンパイプのセメントup、係船ウインチのロープを外して倉庫に格納していましたが、天気図から強風はないと判断し、ウインチへのロープの巻きなおし、セメント撤去作業を行いました。 アンカーの振れ止めワイヤーは、数本のストランドが擦り切れており、波の強い力を改めて感じました。 また船首のフォアピークタンクの清水凍結対策で、20トン程度抜き、かつ船尾の喫水を深くしてスクリュープロペラの氷片による損傷対策を行っていましたが、通常の状態に復旧しました。
2月5日晴天ですが、風は西風となり左舷やや船尾から受けています。気温は朝でも13℃を越え、数日前の氷点下に比べると寒さを感じません。
昨夜で採取データのソーティングも終わり、今朝から観測機材の片付けや機器の塩出し・解体作業が始まっています。
”フィンスタビライザー作動”
本来暴風圏で横揺れに対応させるため、整備してきましたが、今航海はピッチング(縦揺れ)はあったものの大きなローリング(横揺れ)は殆ど無かったことや、観測時間を早めるために使用していませんでした。 本日、左舷右舷のフィンが別々の角度で10度程度作動し横揺れを押さえています。減揺れ装置の効力試験の結果、約1/3揺れが軽減したのを確認しました。
本船の減揺装置としては、①アンチローリングタンク(アクティブ型:排水量の1%:667人分の重さで左右に水を移動して横揺れを制御する機器だが、揺れ周期が長くなると減揺効果が期待できない)、②ビルジキール(幅1m・長さ18.3m:0.22LPP)、③フィンスタビライザーがあります。
本船のフィンスタビライザーは、取付け位置が船体中央からやや船尾の位置(アンチローリングタンクの下)にあり、表面積は大型車程度の面積があり、船の規模にしては大きめとなっています。
ちなみに砕氷船には、氷に乗っかって割って進むことからビルジキールやフィンスタビライザー等の船外への突起物はなく、横揺れは左右のタンクでの調整になっており、大変揺れるのではないかと思います。

明日6日お昼頃、ホバート港外の錨地に錨泊予定です。 明後日9時に抜錨し、パイロット乗船後着岸(マッコーリーふ頭)予定です。

現在位置 45-55.82S 145-01.17E 南大洋 船速:11ノット、針路:036度、天候:晴れ
気温 14.6℃、水温 15.7℃ 気圧1010.7Pa 風向:西、風速:10.0m/s、有義波高:3.2m

正午位置報告 南大洋インド洋セクター 2月4日(土)UTC+11時間

2月3日15時からCPR(自動プランクトン採集器)を曳航して北上を続けました。夜間微かにオーロラを視認でき、2月4日10時30分に最後の観測点に到着しました。 西から追いかけてくる低気圧の影響もなく、空は曇っているものの風弱く、天候に恵まれ気温も10℃近くとなり日本の春を感じます。 CPRを回収し、XCTDとORIネット、ニューストンネットの各観測を実施しています。 12時過ぎに終了し、北上を再開します。明日、早朝には200海里のEEZを通過する予定です。
”ペンギンは2羽いました”
 昨日のペンギンは種類は不明ですが、調査員に伺うと、2羽ともまだ子供のようで、はぐれた可能性もあるとのことでした。兄弟か姉妹か2羽となってからは「ガーガー」と鳴かなくなり、お互いを探していたのかもしれません。
”今日はオットセイ”
 *本日観測で微速航行中、船尾にオットセイの種類が1頭現れました。作業班学生が見つけて、しばらく見入っていました。調査員の話ではタスマニア島から600マイル付近でも見られることがあるとのことです。
”オーロラ再現!”
 2月4日1時30分から2時にかけて、南の空に極々薄いオーロラを見ることができました。1時30分に船内放送で「オーロラ見えた」の放送が入ると、期待していた船内の人々が一斉にコンパスデッキに集まり、大みそかの神社のような人だかりとなりました。月が明るく(まもなく満月)、きれいに輝く南十字星と南半球でひっくり返ったオリオン座の間にうっすらとしたオーロラが広がり、生き物のように濃淡を繰り返していました。
”節分の儀は延期!”
 毎年節分では年男・年女を祝って、豆まきを行いますが、今年はこれから検疫の厳しいオーストラリア入港が控えており、延期することに決定しました。
本日2月4日は”立春”です。24節気の一つで、太陽の黄経が315度の時で春の初めを示します。
*節分とは:立春・立夏・立秋・立冬の前日のことをいいますが、立春の前日の節分が慣例になっているようです。 本来ヒイラギの枝にイワシの頭を刺したものを戸口にたてて鬼打豆と称した炒った大豆を撒く習慣のようですが、一部で飲酒の理由に代わったのかもしれません。 ちなみに太陽が天の赤道を南から北に横切る点は春分点といい、春分の日(3月21日)とは異なります。

明日は、オーストラリアのEEZ経済水域に入ります。明後日6日夕方にはホバート港沖の錨地に錨泊予定です。

現在位置 54-01.22S 136-57.34E 南大洋 船速:2ノット、針路:030度、天候:曇り
気温 10.0℃、水温 11.3℃ 気圧1006.4Pa 風向:南南西、風速:6.3m/s、有義波高:2.5m

正午位置報告 インド洋亜南極 2月3日(金)UTC+11時間

2月2日南極周極線を通過し、名実ともに南極海からインド洋に戻ってきました。
20時北に移動した観測点に到着し、CPRを回収しネット類から開始しました。
移動する低気圧のしっぽの方ですが、風速13m/s・有義波高4.3mあり、1時間待機して有義波高が4m以下になるのを待って、21時から開始しました。 魚類等生物の鉛直移動に合わせた”日没から明け方”までに実施したい観測希望があり、少し波が高いですが慎重に実施しました。
ハダカイワシ・クラゲ類・イカ類が採取できたようです。全てのネットサンプルのソーティングにはほぼ1日かかっており研究者の大変さも伝わってきます。
2月3日日出後の9時30分からマリンスノーキャッチャーの大小2つとCTDクレーン採水を16時ごろまで行います。最後にニューストンネットを20分間曳航し、CPRを投入して北に向かって航行を再開します。
亜南極での観測は、近年新たな研究分野になるかもしれないということで重要性は理解しつつ、暴風圏において低気圧と低気圧の隙間を狙うのは、低気圧の移動が速いこともあり、天気図を穴があくまでみつつ観測者の希望に入る範囲で航行計画を実施するのは大変困難な決断です。結局最後はその時の天候や海況次第となっています。
気温は6℃と寒さは緩みましたが、14時間観測(徹夜作業)は厳しいものがありますが、手順等再確認しながら慎重に実施しています。
”ペンギン現る”
 南緯54度ですが、定点観測で動けない本船の周りを「ガーガー」鳴きながら泳いでいます。 一番近いタスマニア島で630マイル、東経159度のマッコウリー島で768マイルあり、どこから来たのか分かりませんが、黒い頭に白い首・黒い目が印象的で、今回初対面となるペンギンに一躍船内の人気者になっています。
”オーロラ見えず!”
 2月2日も期待した方々にとっては残念ながら、霧雨で見ることができませんでした。
*aurora:太陽からの帯電粒子が極地方(地磁気の極)の超高層に入射し、そこの電離した大気を刺激することによっておこる放電現象
”時刻改正”
 本日8時に1時間時間を進め、タスマニア州のローカル時間(UTC+11時間)になりました。 朝食と昼食の時間が短くなり、ちょっとお腹がすかないままの食事になれないままの感じです。

明日は、南緯50度で曳航していたCPRを回収し、すべての観測が終了します。 次の大型低気圧が近づいており、足早にタスマニアに向けて北上したいと思います。

現在位置 54-01.22S 136-57.34E 南大洋 船速:針路:システム操船中、天候:曇り
気温 6.7℃、水温 6.6℃ 気圧1005.5Pa 風向:北西、風速:5.9m/s、有義波高:2.4m

正午位置報告 南極海 2月2日(木)UTC+10時間

2月1日15時に曳航していたCPRを一度引き上げ、中のサンプルカセットを交換し、再度投入曳航しています。 また交換中は、右舷サイドでニューストンネット(2ノット20分間)を曳航し、マイクロプラスチックの調査サンプリングを行いました。 終了後、南極周曲流を受けながら、14ノットに増速して次の点に向かって航行しています。 次の観測点は現在低気圧内にあるため、低気圧が移動した後に到着となるよう時間を調整して航行しています。
”最後の大観測点”
 ハシボソミズナギドリがタスマニアの巣から南極大陸付近までを往復する間、餌場として重要な海域とのことで、ハダカイワシなどの魚類の採取を中心にネット観測を実施します。ここでは、20時から13時間の観測予定です。 2日8時の段階で波高5mと予報されており、20時には低気圧が移動し、どれだけ収まるかがカギになります。
”最後の氷山”
 2月1日14時ごろ、南緯59度30分・東経131度27分、水温3.2℃で最後の氷山を視認しました。20マイル程離れていましたが、大型のテーブル氷山であったため、目視できました。その後、水温が高くなり5℃となったところで氷山観測は終了しました。
”オーロラ見える!”
 2月1日23時ごろから2月2日1時ごろまで、上空にかすかに緑色のベールを視認しました。学生たちは寒さも気にせず、コンパスデッキに上がって見入っていました。 暗闇に目が暗順応して、夜空にやっとぼんやりと薄い緑が見えてきます。カーテン上で風にたなびくように動きながら1時ごろには消えて見えなくなりました。 学生船上カメラマンたちは、各々に望遠付きカメラをもって一心にカメラに映像を収めていました。 いつも見えるとは限らず、見ることがなかった年もあり、また18年周期の太陽活動が最小といわれる今年、ほぼ見ることはないだろうと思っていましたが、昨夜の遭遇には学生たちにとっても幸運であったと思います。
”時刻改正”
 西オーストラリア州からタスマニア州のローカル時間に合わせるため昨日から3日間で3時間時計を進めています。 本日も8時に1時間進めて、世界時UTC+10時間(日本時間+1時間)となっています。明日も1時間毎進めます。

明日はうねりは残っているものの低気圧と低気圧の間に入るため、大観測点の観測を昼までに終え、再びCPRを曳航して、南緯40度のCPR観測終了点(南緯50度)を目指します。

現在位置 55-33.41S 135-27.90E 南大洋 船速:14ノット 針路:027度、天候:晴れ
気温 5.2℃、水温 5.5℃ 気圧999.2Pa 風向:南南東、風速:10.8m/s、有義波高:3.2m

正午位置報告 南極海 2月1日(水)

南緯64度15分においてIce operationと、東経135度での最後の観測点においてXCTDとRING netを実施し、CPRを投入・曳航しながら北上を開始しました。
44観測点中41の観測を終了し、残るは3点です。南極周束線(Antarctic convergence)の手前の南緯50度では大観測点(すべての観測項目)が予定されています。 暴風圏といわれる南緯55度での観測は低気圧の移動が速く、風やうねりが大きく危険を伴うため、まともに観測できる可能性は極めて低いのですが、今回初めて試みることになっています。
2月1日になり、氷山は4時間のワッチ内で1個程度の頻度になってきました。気圧・気温・水温も少し上昇し、氷点下の世界から脱出できた感じです。 窓の大量の結露による支障がまもなく解消されることを感じます。
西流のEastWind Driftはなくなり、南極周極流(Antarctic CircumPolar Current)の東流の影響を受けながら、針路27度、速力14ノットで順調に航行しています。 天候は穏やかで、明日からの低気圧の影響下に入るまでは、周期の長い揺れのなか、僅かな時間を大切にしたいと思います。
”時刻改正”
 西オーストラリア州のフリーマントルから観測スケジュールの混乱を避けるため、経度による時刻改正を止めていしたが、タスマニア州のローカル時間に合わせるため本日から3日間で3時間時計を進めます。 本日8時に1時間進めて日本時間と同じになっています。明日明後日も1時間毎進めます。
”海鷹防寒着コレクション”
 作業では、皆さんそれぞれにいろいろな防寒対策を行っています。 下着や防寒着・フェイスシールなどで重ね着し、ゴーグルをかけ、使い捨てカイロを背中や腰に貼って、暖を取っています。最近は山用品の効果(高価)的な素材が主流となり、動きづらさがだいぶなくなっています。
気温が+になり、やや作業がしやすくなった感じがします。意外と日焼けもするため日焼け止めのいろいろ使用されているようです。
学生たちも元気で、朝のデッキブラシでは、あえて裸足での挑戦者も数名いました。

14時ごろ、南緯60度を越え、16時ごろ観測点でCPRのカセットの入れ替え作業を行い、再び曳航しながら北上します。 複数の低気圧(波高9m)が発達しながら東進しており、できる限り低気圧と低気圧の間になるように祈りながら航行しています。 明日は低気圧の南側に入り、観測ができる海況になるまで待機する予定です。

現在位置 60-17.71S 136-53.39E 南極洋 船速:14ノット 針路:027度、天候:晴れのち曇り
気温 4.8℃、水温 3.2℃ 気圧977.5Pa 風向:南南西、風速:6.6m/s、有義波高:3.1m

正午位置報告 南極海 1月31日(火)

南極周曲流とは反対のEastWind Driftの西に約2ノット流れる海流に反航して、南緯64度で針路90度で東進し、約13.2マイル間隔でのXCTDとRingnet観測を実施しています。
1月31日に日付が変わるころには、低気圧の影響で南東の風15m/s、有義波高は5mの海況から気圧が970hpaに上昇し、南東の風10m/s、有義波高3mとやや収まり、XCTDとRingnet観測を再開しています。
 *XCTD:プローブの中に2芯の非常に細い導線が生糸のように1800m巻かれており、先についている錘で水中に深く落ちていきながら水温と電動度を測定する使い捨ての非常に便利な観測機器です。
XCTDは投入位置を船尾に変更し、やっと十分な観測(水深1800mまで)ができています。 ピッチングは続いていますが、だいぶ収まってきており、体の姿勢を保つのも楽になってきています。
氷点下の気温では、デッキでの作業は大変寒さが身に染みますが、各々持参したカイロなどを使用し防寒対策をして頑張っています。 船内は暖房が効き、快適ですが、結露水が大量にでて、特に船の角の部屋は、床まで結露水で濡れており対処に往生しています。 船橋では窓(熱線入り)の下にタオルを置き、結露対策を行っています。
氷山は、4時間で3個と非常に少なくなってきました。昼からはテーブル型の氷山に近づき、アイスサンプリングを行う予定です。
夕方には南緯64度の最後の観測点に到着し、観測終了後、CPR(自動プランクトン採取装置)を船尾からワイヤーで曳航し、北上を開始します。 南緯60度まで北上し、曳航しているCPRを回収して、カセットを入れ替え再び投入し北上を続ける予定です。
明日以降、南極海域(南緯60度線)を越えて、極海を離脱します。

現在位置 64-11.54S 126-16.49E 南極洋 船速:2ノット 針路:150度、天候:曇り
気温 -0.6℃、水温 1.2℃ 気圧974.9Pa 風向:南東、風速:10.0m/s、有義波高:2.5m

正午位置報告 南極海 1月30日(月)

昨日は6時30分から21時30分まで約15時間の観測体制で船首や船尾で種々の観測を実施し、夕方から2つ目の係留系(全長2000m)の設置(水深約2500m)とその設置点の確認のための三角測量を行いました。
南緯64度にて針路90度で東進し、約13.2マイル間隔でのXCTDを中心とした観測と約50マイル間隔でのRingnet観測を実施していましたが、30日になって低気圧の影響下に入り、南東の風15m/s、有義波高は5mを越え、XCTDのみの観測となっています。 船体はピッチングを繰り返し、船首が突っ込んだ波は、船首から甲板上まで一気に落ちて、滝のように海水が流れています。
氷山は、昨日レーダの16マイルレンジ内に6個、本日は小さくなって5個と、東経110度ラインでの30個以上の氷山があったことを思うと、東に移動して氷山が少なくなったことは、氷海での安全航行のとって随分助かっています。
学生たちは、防寒着で着ぶくれの甲板観測作業も中止となり、船橋当直での実習となっていますが、天文航法で鍛え上げた六分儀を使っての氷山測定や海鳥観察など南極特有の観察にも頑張っています。 南緯64度での東進は距等圏航法として地文航法の復習になっているようです。
本船について来ていたミナミオオフルマカモメの群れはついに最後の1羽となり、観測中は羽を休めて、のんびり観測作業を伺っていたようですが、今朝になって姿を見なくなりました。今朝からはハイイロアホウドリ・アイシャドウの入ったようなマユグロアホウドリが単体で、ハシボソミズナギドリが大群で観察できるようになりました。 ハシボソミズナギドリはタスマニアに巣をもち、夏の北極、夏の南極を移動する世界最長クラスの渡り鳥とのことですが、その華奢な体で、よく長く飛べるものだと感心します。
昨日で二つ目の観測の山場を越えて、疲れは残っていますが、昨日は少し長めに休みが取れたようです。
明日は天候の回復を待って、残りの観測をひとつづつこなしていくことになると思います。

現在位置 64-02.42S 120-11.77E 南極洋 船速:9ノット 針路:110度、天候:曇り
気温 -0.9℃、水温 1.4℃ 気圧967.8Pa 風向:南東、風速:13.0m/s、有義波高:5.1m

正午位置報告 南極海 1月29日(日)

昨日午後から係留系の設置とその設置点の確認の三角測量及び観測を終え、次の観測点に向かって南緯64度30分を東進しました。
観測は前倒しで順調に実施できており、次の係留系の大観測点は1月29日6時30分からとしました。 本日も同じ観測項目で6時30分から18時頃まで観測及び係留系の設置作業を行います。
”大低気圧、北側を東進中”
 発達中の低気圧が南緯65度から南緯60度へ北寄りに東経90度から120度へ現在ほぼ200マイル北を東進している模様です。 午前中は風弱くうねりも小さい海況でしたが、昼前から徐々に風が強まっています。
 *気圧の急激な低下で、船内のポテトチップスの袋がパンパンに膨れています。
”係留計一つ目の設置完了、本日夕方2つ目設置へ”
 全長2500mの係留計を設置しました。ADCP(潮流計)やCTDなどのセンサー、各層のフロート、離脱装置に、最後600kgの錘(線路の鉄)を水深2850mの海底に投入しました。1年後回収予定です。

疲れは見えてきていますが皆元気です。学生たちは、寒さに負けず、頑張っています。

現在位置 64-02.38S 116-24.92E 南極洋 船速:針路:システム操船で観測中、天候:雪
気温 0.2℃、水温 1.6℃ 気圧959.3Pa 風向:南東、風速:12.0m/s、有義波高:1.9m

正午位置報告 南極海 1月28日(土)

”大低気圧、北側を東進か?”
 934Hpa波高9mの発達中の低気圧が南緯65度から南緯60度へ北寄りに東経90度から120度へ一気に東進し、本船周辺の海況は波高3.4m程度の予報がでて、まだ予断は許せませんが一同安堵してます。天気図から、オーストラリア南部の高気圧帯が弱まって、南極の低気圧がやや北上して東進するのではないかと考えています。
”氷山高密度帯から脱出!”
 1月26日24時東経113度に達し、氷山群から抜け出て、12マイル内に6個程度の海域に出ました。 東経110度ラインでは24マイル以内に36個など大小さまざまな氷山が点在し、観測点上や観測点への水路をふさいでいる状態で、強風時はそれぞれ大きさによって氷山は0.4ノットから0.9ノットで圧流されている中、2.5マイル内で氷山に囲まれての水面での観測操船は大変神経のいる作業でした。
氷山の寿命は約10年ともいわれ、近年では人工衛星で約5年間追跡ができるとのことです。若い氷山はテーブル型のどっしりとした大きなものですが、風浪や気温でだんだん溶けていき小さくなり、崩れ去ってしまいます。昨日も雪の妖精が住むようなお城の形をした氷山は、高い波で塔の先端から崩れていくのが見られました。
”折り返し地点に到達”
 1月28日観測11日目半分となり、東京出港後も1か月となり、遠洋航海としても中日を迎えました。大観測点での極地研所掌の110度ラインが無事終了し、1月27日14時に記念の集合写真を撮りました。調査研究員・乗組員・学生総勢84名(ワッチ航海士を除く)全員で卓上氷山をバックに記念写真を撮り、それぞれの思い出になればよいかと思います。
”南極低層水”
 東経110度ラインでのCTD観測は、海底上10mまで観測器を降ろし、一つ間違えれば流出するかもしれない危険のある観測ですが、9つの観測点すべてで実施でき、今までにない非常に貴重なデータとなります。今後の研究成果が期待されます。
”いよいよ係留計設置へ”
 1月28日南緯60度30分で針路を90度として東進しながらXCTDやCTD観測を実施していますが、二つ目の山場として、2系の係留計設置が予定されています。 全長2500mの係留計には、数個のADCP(潮流計)やCTDなどのセンサー、各層でのフロート、離脱装置に、最後600kgの錘(線路の鉄)となっており、今回は28日午後からと29日午後からの予定で設置します。
係留計は1年後回収され、冬の凍結した海面の下でも深層の流れなどの貴重な観測データを収集することになります。 本日は天候に恵まれて絶好の観測日和です。貴重な好天を大事にしたいと思います。
”グリーンフラッシュ”
 1月27日21時20分日没時、真っ赤に大きく膨れ上がった太陽は雲の下から出現し、水平線に沈んでいきましたが、水平線下なったとき水平線が一時グリーン色になり、その後、やや水平線より上のところで小さく緑色に光りました。 日照時間は18時間程度ですが、日没後も薄明時間が2時間ほどあり、北の空は真っ暗ですが、南の空は一晩中夕日のように赤く染まっています。

寒さに負けず皆元気です。
明日も係留計設置の予定ですが、低気圧の通過による悪天候(波高3.5m)が予想されており、どこまでできるか、明日の天気次第です。
高緯度での移動は距離が短く、大きく変わる経度に徐々になじんできました。

現在位置 64-00.18S 114-27.47E 南極洋 船速:2ノット 針路187度:天候:晴れ
気温 1.5℃、水温 1.8℃ 気圧972.5Pa 風向:南南東、風速:3.5m/s、有義波高:2.4m

正午位置報告 南極海 1月27日(金)

氷山にいくつかの水路を閉ざされて、僅かな隙間を縫って航行し到着した1月26日3日目の大観測点は、重要な南緯65度の最南端の観測地点でしたが、低気圧がほぼ同一で発生し最大瞬間風速18m/sの風の為、6時間待機し、やや弱まった21時からCTDとノルパックネットのみを実施し、他の観測項目は中止または延期となりました。これまで順調だっただけに残念です。
観測終了後は氷縁を探して東進し、1月27日2時に氷縁を発見し、北端をさらに探査して、8時30分から11時まで、海氷採取を行いました。 東南東の風15m/s風で、なかなか採取が進まず、気温が氷点下1度の中、極寒で長時間の採取作業となりました。
今年は例年より10日程度遅れての調査海域となっていますが、氷山は予想に反して、いままでで最も多く、観測点を移動するなど非常に困難な状況となっています。
東経90度の低気圧による波高は9.0mと予報されており、気圧のわりに危険な海況が予想されますが、オーストラリア南西海域の高気圧が張り出してくることから、南極大陸を沿って東進する速度が遅い予報もあり、日々天気図とにらめっこしてみんなで考え込んでいます。
26日の日没は22時10分で、雲の隙間からですが、初めて日没する太陽を拝むことができ、沈む瞬間はグリーンに光ったのを確認しました。 夕日で赤く染まった氷山群はまた違った様相を浮かび上がらせています。
氷縁:氷山と大陸から続く氷の平原は、真っ白な水平線がどこまでも続き、一目見るとすべてのことを忘れさせる、絶景がありました。 昨日の強風で海氷は散らばってしまったかもしれませんが、雄大な白い平原は美しく、クジラや鳥たちの存在も忘れてしまうほどでした。 船上カメラマン達は、極寒の寒さも忘れたかのようにシャッターを押していました。
航路上の氷山測定(レーダと六分儀)や鳥類観察やクジラ類は頻繁に出現し、氷山も含め、学生たちの歓喜はすでに昔のことになっているようです。 ナンキョクフルマカモメ・ユキドリ・ギンフルマカモメ・オオフルマカモメ・マダラフルマカモメと大陸まじかの鳥類の飛翔を確認できました。
大観測点の山場は過ぎましたが、明日以降、係留系2系の海底への設置の大仕事が残っています。 引き続き、体調に気を付けながら、24時間観測体制で臨みます。

現在位置 64-55.31S 110-34.56E 南極洋 船速:10.3ノット 針路359度:天候:曇り
気温 ー0.3℃、水温 1.1℃ 気圧978.7Pa 風向:東北東、風速:14.9m/s、有義波高:1.2m

正午位置報告 南極海 1月26日(木)

1月25日から26日へ日が変わる頃から南緯63度の観測点での観測を実施し、現在、南緯65度の観測点へ向け移動中です。
乗組員や調査員も24時間体制ですが、観測と観測の間の6時間の航走時間が唯一の休息時間となっています。学生たちも24時間体制で7人(40名中)、防寒着を着込み甲板作業に入っています。調査員はサンプル処理が追い付かず、スタッフはてんてこ舞いで、時間との戦いになっています。
南緯63度の観測点には25日夜23時に到着予定でしたが、氷山(12マイルに40個)に航路を阻まれ、レーダでいくつかの水路をチャレンジしましたが、いずれも近づくと氷山が現れ入域できず、結局、3つ目の水路で両端1マイルの氷山の間を通過し、約2時間遅れて観測点に到着しました。 観測点にも氷山があり、観測点を移動して実施しました。 気温は0.7℃で観測中、風は7m/sで氷山に囲まれているため、うねりもほとんどなく、スムースに観測が実施出来ました。
観測終了後、8時30分から再び南下をはじめましたが、東風が強く、海面の白波とうねりを伴って、船は久々に揺れています。 気温が1℃上がるともやが発生し、視界は極めて不良となります。 空は鉛色でどんよりしており、海面に反射してか、海面の色も濁ったような色に見えます。
調査員の話では、この一帯はクロロフィル量が例年より異常に高く、氷山から栄養が出てプランクトンが大量発生し、基礎生産からオキアミ類や魚類など生命活動が活発になり、クジラなどが餌場にしているのではないかとのことでした。
南緯61度では12マイル以内に氷山5個、62度では12個、63度では39個が観測点周囲に浮かんでおり、64度では観測点上に氷山があり手前5マイルの安全水域で観測を行いました。 先月同じ観測を実施した”しらせ”では、氷山がこんなに存在した情報はなかったとのことで、大陸から流れてきたのかどうか疑問となっています。
航路上の氷山測定(レーダと六分儀)も大忙しとなっています。氷山が多く、のんびり眺める余裕はなくなり、頻繁に左右に針路をとりながら、氷山をよけています。
”ザトウクジラ”:1月25日3頭のザトウクジラが口あ開けたまま海面でぐるぐるまわり、捕食活動をしている光景を見ることができました。 調査員から伺うと大変珍しいことのようです。本船が近くを航行していましたが、全く気にする気配もなく、食事に没頭していました。
鳥類は、ナンキョクフルマカモメ・ギンフルマカモメ・オオフルマカモメ・マダラフルマカモメと今回初の南極固有の鳥たちが観測できました。

現在位置 64-48.21S 109-52.57E 南極洋 船速:10ノット 針路165度:天候:曇り時々雪
気温 0.3℃、水温 1.1℃ 気圧980.6Pa 風向:東北東、風速:14.9m/s、有義波高:1.7m

正午位置報告 南極海 1月25日(水)

1月24日観測点2点(南緯61度と南緯62度)にて合計約9時間の観測を実施しました。
気温は-1.4℃で風速13m/sの南風もあり、大変寒くなってきました。
海面の白波は氷山片にも見え、大変緊張しての航行となっています。 視界を不良にする雪は風に舞いながら、1時間に時々降る天気となっています。
南緯61度では12マイル以内に氷山が5個、62度では12個、63度では39個浮かんでおり、1月25日の観測点では手前5マイルの安全水域で観測を行っています。
1月25日は最初風が強かったものの、北風5m/sに低下し、海面は穏やかさを取り戻しました。
本日から大観測点が3点続き、観測時間15時間、移動時間6時間を繰り返す3日間となります。
調査員も2班に分けて対応していますが、観測後のサンプル処理が追い付かない可能性もあり、かなり詰め込んだ観測計画に体力を温存しながら、みな頑張って対応しています。 航路上の氷山測定(レーダと六分儀)も対象氷山が多くなり大忙しとなっています。
”ヒレナガゴンドウクジラ”出現:先日、観測中、動けない海鷹丸にヒレナガゴンドウクジラ7頭がゆっくりと周囲を泳ぎ、気が付くと左舷側に14頭の群れも出現し、中には垂直に頭部を水面からだし、こちらを見ているような個体もあり、厳しい環境の中、クジラたちに癒されています。
”ザトウクジラとヒレナガゴンドウクジラ”:1月25日2頭のザトウクジラが仲良く泳ぎながら本船の周りで、前ひれを海上に出して海面をたたいたり、尾っぽを海面に立てたりしていました。ヒレナガゴンドウクジラも6頭で潮を上げながら本船に近づき、潜って立ち去りました。
大きな体のワタリアホウドリが水面で休んでおり、夕日をバックに氷山とのコラボもあり、船上カメラマン達の格好の被写体になっています。 その他、ハイイロアホウドリ・ノドグロシロミズナギドリ・スジバラウミツバメなどきれいな鳥類にも、厳しい環境での生態に生命のたくましさを感じます。
西側の低気圧が心配ですが、スタッフミーティングで作業や天候を確認しながら目の前の観測を実施しています。

現在位置 62-55.67S 110-05.45E 南極洋 船速:針路:観測中 天候:晴れ時々雪
気温 2.6℃、水温 1.8℃ 気圧972.0Pa 風向:北北東、風速:7.0m/s、有義波高:1.25m

正午位置報告 南極海 1月24日(火)

1月23日5つ目の観測点(南緯60度)で、CTD観測・ノルパックネット・リングネット・バケツ採水、船尾から多目的ワイヤーを使用してマリンスノーキャッチャーの大型と小型、CTDクリーン(自動採水付き)、VMPS(多段階ネットの垂直曳)、主機に切り替えて、MOHT大型ネットとORI稚魚ネットを2ノットで曳航する合計15時間にわたる大観測点を実施し、24日2時に終了し、約18時間の労働作業が終わりました。最後の生物班は、サンプル処理の為、7時15分の南緯61度の観測点開始まで作業を行っていました。
南緯60度では日照時間は18時間以上で薄明時間もありますが、やはり夜間は、氷山はレーダに映るものの、5m程度の氷片はレーダーでも探知できないため、船速を10ノットに減速して見張りを増やして対応しています。
1月24日は気温は1℃で南極大陸からの南風が13m/sと体感温度はー10℃となっています。
”初雪”:今年初の降雪を海鷹丸は記録しました。 吹雪にはなりませんでしたが、かなりの雪が降り、視界が一時全く見えなくなりました。
12マイル以内に5つの氷山と数個の氷片(長さ5m程度)に囲まれて、南緯61度の観測は、7時10分CTD観測から始まり、船首甲板でのBTウインチでの各種鉛直ネット、船尾バケツ採水後、ORI(稚魚)ネットを実施し、11時40分に終了しました。
本日はこれよりさらに60マイル南下して南緯62度での観測を行う予定です。
今朝航路上の氷山測定(レーダと六分儀)では、高さ78m、横幅150mの氷山(白くて一部青く見えるところがあります)がありました。
予定通り観測が進み、天候にも恵まれていることもあり、乗船者はみな機嫌よく落ち着いています。
西側の低気圧もあり、いつかは時化るのではないかと心配もありますが、一つ一つの観測を着実に実施してくことで、逆に気を紛らわしているかもしれません。
鳥類は、ノドグロシロミズナギドリ・オオフルマカモメ・スジバラウミツバメなど南極特有の個体も見かけるようになりました。
明日3時ごろから大観測点が、南緯63度、64度、65度と3回続きます。今回観測の最初の山場となります。
体調に気を付けながら、12時間2交代の24時間観測体制(大型ネット時は全員)で、臨みます。

現在位置 61-01.78S 110-00.15E 船速:10.0ノット 針路:180 天候:雪
気温 1.5℃、水温 2.0℃ 気圧979.4Pa 風向:南西、風速:13.0m/s、有義波高:2.1m

正午位置報告 南極海 1月23日(月)

1月22日4つ目の観測点KC4の観測を12時30分に終了し、再び南下しました。
先日の天気予報では、オーストラリア南部の大きな高気圧帯で、東経90度の950hPaの低気圧がほぼ停滞していましたが、高気圧帯が一部崩れたせいか、徐々に弱まっていた低気圧が一気に東進して消滅したため、南海した海鷹丸の周囲の海況は、すこぶる良い穏やかな海況となりました。 大しけを覚悟していただけに、南緯60度での観測点で観測ができることは大変な収穫です。
南緯60度の観測点では合計15時間にわたる大観測点となっています。
23日10時20分に到着し、昨日から曳航していたCPR(自動プランクトン収集装置)を回収し、その後システム操船に切り替えてCTD観測(水深4300m)を行っています。 暴風圏帯において連続5点の観測ができることはたいへん珍しいとのことです。
船長、アイスアドバイザーはじめ、乗組員や調査員も2班に分かれ、24時間体制で観測に臨んでいます。 学生たちも24時間体制で作業に入ります。
南緯60度を越え日照時間は18時間以上(日出が4時、日没が21時過ぎ)になりますが、薄明時間もそれぞれ2時間程度あるため、実質闇夜は2-3時間程度となっています。 気温は3℃とだいぶ寒くなってきましたが、本日は久々に太陽がでて少しあたたかな光を感じます。
エアロゾルが少なくなってきて、今日から吐く息が白くなくなりました。 空気がきれいな証拠です。写真を撮っても吐く息が白くないため寒さを感じない映像となっています。
昨日夕方南緯57度で初氷山をレーダで確認し、その後明け方までに9個の大型氷山を東経110度の航路上に探知しました。夜は全く肉眼での確認は困難で、見張り員を増加して、レーダのみで氷山をよけながら航行しました。 今朝は9つ目の氷山の横幅と高さの測定をレーダと六分儀で行いました。高さ150m、横幅230mの氷山に学生たちは、写真を撮るなど貴重な人生の記憶にとどめたことでしょう。
鳥類は、ウミツバメ・シロハラミズナギドリなど個体数が増えてきました。
観測は明日3時ごろまで連続で行い、終了後は、氷山対策で船速を10ノットまでとして、厳重に氷山に注意しながら、航行して60マイル先の観測点に向かいます。
明日は、南緯61度・東経110度での6回目の観測予定です。

現在位置 60-00.06S 109-59.70E 南極洋 船速:針路:var:システム操船中 天候:晴れ
気温 3.2℃、水温 3.0℃ 気圧983.4Pa 風向:北、風速:5.0m/s、有義波高:2.5m

正午位置報告 南極海インド洋 1月22日(日)

1月21日午後から気圧が下がり始めややうねりも高くなりながらも、順調に南下しました。
1月22日8時4つ目のKC4(44点中)到着し、システム操船で、CTD観測・ノルパックネット・リングネット・バケツ採水を実施しました。 南緯40度から南緯55度まで暴風圏帯において連続4点の観測ができることは珍しいとのことです。
水深3872mまでCTDセンサーを降ろしました。躍層は水深75mにあり、表層水温は3℃と南極洋に入っていることを感じることができます。プランクトンネットなどにはまだ南極特有の種類は見られず、これからのようです。
船首デッキでのノルパックネットやリングネット(BTウインチを使用して水深150mまで投入して引き上げるネット観測)では、学生たちの作業もスムーズになり、順調です。
気温は4℃とだいぶ寒くなってきました。まだ風が小さく、体の芯まで届く寒さではありません。 12時に観測を終了しCPRを曳航します。
濃霧が発生し、視界が大変不良で1マイル程度先しか見えない状態です。 水温が2℃台になると氷山の出現(東経110度の過去の記録では南緯58で初氷山)も可能性があり、レーダでの見張りを強化して、航行する予定です。 南緯65度以南の大陸よりの海域では氷はほとんど融けているとの情報もありますが、十分注意して航行していきます。
鳥類は種類が増えてきて、ワタリアホウドリやシロハラミズナギドリなどにぎやかになってきました。
明日は、南緯60度・東経110度での5回目の観測(ネット類の観測などの連続15時間の大観測点)を昼過ぎから開始予定です。
南緯65度・東経90度の970hPaの低気圧の影響が心配ですが、明日観測点についてから海況を見て観測作業の可否について検討します。

現在位置 55-00.26S 109-59.97E 南極洋 船速:2ノット(CPR投入中)→14ノット、針路:180度 天候:濃霧
気温 2.6℃、水温 7.6℃ 気圧997.2Pa 風向:北、風速:5.2m/s、有義波高:3.1m

正午位置報告 南極海インド洋セクター 1月21日(土)

1月20日午後も北西の斜め追い風に吹かれて順調に南下しました。
1月21日7時にKC3の観測点(水深3280m)に到着し、昨日から曳航しているCPRを一時回収し、サンプリングしたラックを取り替えます。 7時30分から10時までCTD観測やノルパックネット・リングネット・バケツ採水を実施しました。
本船の深海用測深儀は、水中音速1500m/secで測定しているため、海底までの密度が変わると音速が変化します。現在は経験的に水温低下に比例して、水深の音速補正を行っています。
実際の水深より15m-30m深くなっており、実際CTDに取り付けたアルチメーター(水中高度計)やCTDから延長した錘が着底した張力変化で海底を把握するボトムコンタクトによってを確認し、海底上10mの採水を含めたデータを収集しています。 うねりが3mを越えると船の上下動によってコントロールが難しくなるため、海況が良いことが条件となっています。
船首デッキでのノルパックネットやリングネット観測も動物プランクトンや植物プランクトンが採取でき、順調に作業ができています。
学生たちも、船橋当直と観測作業当直で頑張って従事しています。
朝の気温は6.5℃とジッとしていると寒さを感じます。船内では暖房が入りましたが、まだ隅々まで暖気が回ってないようです。 学生たちは一気に衣替えとなり、ドカジャン姿など防寒着に変わりました。
観測終了後、同様にCPRを曳航しています。
船の周囲には、ワタリアホウドリやミナミシロハラミズナギドリが見られました。南極周曲線(Antarctic Convergence)を越え、いよいよ南極洋に入りました。
南極周極流(Antarctic Circum Polar current)0.5~1ノットの大規模な海流を横切りながら航行しています。 東経80度のフランス領ケルゲレン島やオーストラリア領のマクドナルド島などからジャイアントケルプの切れ端も流れてきています。
明日は、南緯55度・東経110度で4回目の観測を朝8時30分過ぎから開始予定です。970hPaの低気圧に近づくことになり、北西から西寄りの風が強くなり、波高は4mの予報です。

現在位置 50-16.10S 109-59.92E 南極洋インド洋セクター 船速:13.5ノット、針路:180度 天候:曇り
気温 7.6℃、水温 10.6℃ 気圧1012.4Pa 風向:北西、風速:9.8m/s、有義波高:2.8m

正午位置報告 オーストラリア南インド洋 1月20日(金)

1月19日午後からも穏やかな海況に助けられて、順調に南下しました。
1月20日6時15分に2つ目(44点中)となる観測点に到着し、機関をシステム操船に切り替えて、CTD観測・ノルパックネット・リングネット・バケツ採水を実施しました。 南緯45度・東経110度での観測海域は、研究者から今回クロロフィル濃度が例年の10倍ほど高いとのことで、CTD観測でも表層50m程度まで高いクロロフィル濃度を示していたとのことで、疑問がわいています。
水深3890mまでCTDセンサーをウインチワイヤーで降ろし、リアルタイムで溶存酸素や塩分・水温・クロロフィルなどを計測しています。 CTDオペレーションには専門の技術者が担当し、本船観測ウインチ操作者・船橋での定点保持操船者・現場のクレーンやワイヤー見張り員などチームプレーで効率よく観測が実施されています。 躍層は100m・200m・800m付近にあり、昨日のようなモード水(混合層)はなく、海底直上10mまで均一に低下しています。 船首デッキでのノルパックネットやリングネット(BTウインチを使用して水深150mまで投入して引き上げるネット観測)では、動物プランクトンや植物プランクトンが採取でき、サンプル瓶に泳ぐオキアミの姿も見ることができます。
学生たちも、ワッチ単位で観測の手助けを行い、興味ある学生は直接研究員に質問しています。
気温は11℃とまだ寒さはなく、風や揺れも小さく、順調に観測ができました。
観測終了後この観測点からCPRを曳航します。
CPRは70年以上前からの観測機器で、水流でスクリュープロペラを作動させ、ホルマリンが浸透した紙を両側から包みながらプランクトンを時系列に採集する機器で世界中で共通の観測として利用されています。
船の周囲には、アシナガコシジロウミツバメの飛翔があり、南極海域特有の鳥類に会えるのが楽しみになっています。
明日は、南緯50度・東経110度(南極周曲線付近:antarctic convergence)での3回目の観測を朝7時過ぎから開始予定です。
西寄りの風に変わり、暴風域の入口かと緊張しますが、海況の状態を見ながらですが、良い海況での観測ができることを祈っています。

現在位置 45-24.71S 110-00.15E オーストラリア南インド洋 船速:14ノット、針路:180度 天候:曇り
気温 10.0℃、水温 12.5℃ 気圧1016.9Pa 風向:西、風速:7.2m/s、有義波高:1.0m

正午位置報告 オーストラリア南西インド洋 1月19日(木)

1月18日午後から海況は改善し、順調に航行し19日の観測点には2時間遅れで到着しました。
1028hPaの高気圧帯に入ってから、夏の日本海のような海況の中、南下できています。
1月19日は5時から観測体制に入り、5時30分から南緯40度・東経110度での最初の観測を開始しました。 水深4600mのCTD観測やBTウインチを使用してのノルパックなど各種鉛直ネットを実施しました。 観測データを確認後、次の観測点に向けて、9時30分に航行を再開しています。
このスタッフ全員での観測ははじめてでしたが、うねりもないためスムーズに実施ができ、よい習熟になったようです。 学生たちも、ワッチ単位でデッキ作業に出て、観測の手助けを行っています。 まだ寒さはなく、風もない良い状態ですが、これからが大変な作業となります。
アシナガコシジロウミツバメやノドジロクロミズナギドリなどこの海域特有の鳥類の飛翔も徐々にみられるようになっています。
暴露甲板での通路にはマンロープが張られ、人の移動時に足を滑らせたり、強風や大きなローリングで流されないよう、対処しています。 南緯60度以南の発達中の低気圧はいくつも発生して東にどんどん移動してきます。 どこかで低気圧にぶつかるのは避けられませんが、できる限り低気圧と低気圧の間をすり抜けたいと思っています。
明日は、南緯45度・東経110度での2回目の観測点で朝6時過ぎから開始となります。 既に風向きが北西に代わりましたが、予報ではまだ高気圧帯の端になっており、暴風域の手間での海況の良いまま観測ができることを祈っています。
毎日、夕方観測者と船側スタッフで会議を開き、観測内容の確認や時間や船速の打ち合わせを行いながら、慎重に実施しています。

現在位置 40-31.62S 109-59.97E オーストラリア南西インド洋 船速:14ノット、針路:180度 天候:曇り
気温 17.1℃、水温 14.6℃ 気圧1023.3Pa 風向:北北西、風速:7.2m/s、有義波高:1.0m

正午位置報告 オーストラリア南西インド洋 1月18日(水)

1月17日出港後、昼まで順調でしたが、針路を南西に変針してから南東の風(17m/s)がだんだん強くなり、うねいも大きく(有義波高6m、最大波高9.6m)なり、14.5ノットの船速が10ノット程度まで低下しました。
大きなうねりの波は船首でたたかれ、船尾までそのしぶきがかかり、デッキは海水で水浸しの状態でした。 折角フリーマントル入港前に外舷清掃できれいにした甲板や機器類も塩まみれになっています。 乗船学生・乗組員、ここから乗船した研究者もさすがにこの揺れには厳しかったようで、ベッドに入っているのか船内は静かでした。
1月18日朝には風が10m/s台になり、ピッチングも時折となり、船首をたたいて海水を巻き上げるようなことも少なくなりました。 天気図の高気圧帯の中に入ったようで、本日は安定した天気になるのではと期待しています。おそらく昨日は高気圧のヘリの密な等圧線を越えてきたと思います。
青空が見え、だいぶ涼しくなりました。まだ暴風圏には至っていませんが、どこかで吹かれることでしょう。
学生たちは南極海に向けて、船内のラッシング等の確認や調査機材の準備作業の手伝いを行っています。 午後からは学生たちに向けての観測概要について、直接担当の調査員から講義として説明があります。
明日19日は、早朝から南緯40度、東経110度の最初の観測点に到着し、南極観測が始まります。
南緯60度の低気圧は発達中で24日は110度に到達する可能性があり、十分注意しています。
引き続き、感染対策を行い、観測体制を維持します。

現在位置 36-23.74S 112-15.99E オーストラリア南西インド洋 船速:14ノット、針路:207度 天候:晴れ
気温 16.8℃、水温 17.8℃ 気圧1026.3Pa 風向:東南東、風速:10.5m/s、有義波高:5.6m

フリーマントル出港 1月17日(火)

1月17日、現地時間8時53分にパイロットが乗船し、9時09分フリーマントル港を離岸しました。
節水対策は、乗船者全員の協力を得て、計画量の半分で終了しました。”船乗り節水ゲーム”と称した水使用は港界をでて終了となります。 1週間ほど溜まった洗濯や、ドライシャンプーでないシャンプーリンスの使用など皆様にはご協力とご迷惑をかけました。 出港後、時化ると洗濯機が揺れで止まってしまう為、しばらく洗濯機に列ができることでしょう。
昭和30年代の練習船の記録(海鷹丸周航記)を読むと南極洋やベーリング海での航海では操業や調査が中心となり、1ヶ月の洗濯無しや1週間のシャワー無しは当たり前だったようで、寒いと匂いも気にならなかったのかもしれません。現在は海水からの造水能力が上がり、昔の2トン程度の造水量から現在30トン程度に増加し、誠にありがたい限りです。
昨日は、感染対策を考慮して緊急退船時のイマ―ションスーツの着脱訓練(操練)を全員で実施確認し、その後、ごみ収集と清水(約44トン/1時間)を積込ました。 観測機材の組立やラッシング(揺れに対するロープによる縛りつけ)作業を終え、南極調査や暴風圏に向かっての準備が整いました。 17日出港前にはごみ収集を行ってもらいました。
ウエスタンアプローチに沿って港域を離れ、ロットネスト島沖で南西の針路に変針します。
マストに上がったオーストラリア国旗が風で強くたなびくのをみながら、風に進路を向けて南下を始めます。 緯度30度代を抜けると高気圧が張り出し南緯40度(最初の観測点)は静かになる予報ですが、南緯65度には970hPs(有義波高5m以上)の低気圧が東経110度(22日頃)に移動してきており、用心しながら航行していきたいと思います。

現在位置 32-03.00N 115-44.67E 船速:13.5ノット 針路:280度 天候:晴れ
気温 18.4℃、水温 23.6℃ 気圧1020.5Pa 風向:南東、風速:10.1m/s、有義波高:3.1m

乗船者:乗船学生40名、調査員20名、乗組員26名

フリーマントル港入港 1月13日(金)

1月12日フリーマントル港沖に到着し、減速しながら時間調整をして、1月13日6時フリーマントルVTSに入域前報告、6時49分に入域報告を行い、8時9分Fairway Landfall buoyに通過報告後、8時54分”Inward Pilot station”にてパイロットが乗船し、9時37分フリーマントル港ビクトリアふ頭”E”に着岸しました。
本日は強風警報のため、船尾にタグを取って、前後に停泊船の狭い間に、右舷回頭して出船左舷付けとしました。非常に上手なパイロットでしたが、バウスラスターが良かったなどと謙遜していました。
これより、港湾局・入管・税関・検疫・漁業省などの入国審査をうけ、代理店経由での船舶食糧を積み込みます。
13時以降、入国手続きが終わった後、16名の研究調査員が乗船し、17日出港までの4日間に、南極調査のための研究室の準備や観測機器の組立・整備・作動試験などを行います。
フリーマントル港では規則改正で船内生活排水は出すことができず、洗濯は禁止とし、シャワーも制限して、生活排水をタンクに一時貯めて、汚水引き取り業者に取りに来てもらうことにしています。
今回は上陸禁止としていますが、駅前の岸壁で、博物館や露店など観光客も多く、スーパーマーケットも近くにあるのですが、今回は買い物に行くことも砂浜の海岸を散歩することもできないことは大変つらいことであり、学生達に海洋博物館(木曜島での日本人開拓者の歴史など)や沈船博物館など見学もできないことは残念です。
出港は、1月17日9時で、コロナ感染等無いことを確認して、暴風圏を抜けて南極調査の東経110度、南緯40度の最初の観測点を目指します。

現在位置 32-03.00N 115-44.67E フリーマントル Victoria ”E"  船速:針路:着岸中 天候:曇り
気温 24.5℃、水温 27.3℃ 気圧1020.5Pa 風向:南、風速:12.5m/s、有義波高:0.6m

正午位置報告 オーストラリア西岸 1月12日(木)

12日12時でフリーマントル港まで残り約60マイルとなりました。 時間調整の為減速して沿岸を航行しています。明日にはパース沖からフリーマントルの港域に入ります。
沿岸ではクレイフィッシュ(ロブスター)のかご漁業が盛んにおこなわれており、大型のブイボンデンがいたるところに設置されており、十分注意しながら航行しています。
船内では、内舷清掃で学生たちの部屋の引っ越し、外舷清掃で海水塩や汚れを落とし入港前の大掃除をしています。
気温は22℃ですが、乾燥してヒンヤリとしています。 今までのフリーマントルでの昼間の激しい暑さとは異なり、海上では大変涼しく感じます。
昨日はイタリアの豪華客船から医療ヘリ(AIS付き)が飛んで救急搬送があったようです。 乗船者はみな元気です。入国前報告でも健康であることを報告しています。
明日13日8時頃にフリーマントル港に入域し、9時パイロットオンボード、10時頃に着岸し係船作業後、税関・検疫・入管・港湾局の入港手続きを行います。 午後入国手続きが終了後、調査員(16名)が乗船予定です。

現在位置 31-07.51S 114-47.97E オーストラリア西岸 船速:4ノット、針路:180度 天候:晴れ
気温 22.3℃、水温 21.9℃ 気圧1013.9Pa 風向:南、風速:6.5m/s、有義波高:2.6m

正午位置報告 オーストラリア西岸 1月11日(水)

11日12時でフリーマントル港まで残り約330マイルとなりました。
うねりを伴う向かい風のため、14ノット相当の出力ですが、船速約12ノットで航行できています。
南極からの風なのか、気温は22℃と低くなり、赤道に比べると肌寒く感じます。
明日日没前には西オーストラリア州パースの南のフリーマントル港の港域外に到着する予定です。
11日午後には操練を実施し、入港してのPort State Control(港湾局の査察)にも備えます。
明日も穏やかな天気予報をもとに沿岸沿いを南下し、フリーマントル港外に向かいます。

現在位置 27-25.51S 112-38.13E オーストラリア西岸 船速:11.9ノット、針路:198度 天候:晴れ
気温 22.1℃、水温 22.3℃ 気圧1013.8Pa 風向:南、風速:8.7m/s、有義波高:1.6m

正午位置報告 オーストラリア北西岸 1月10日(火)

オーストラリアのEEZ(経済水域)に入り、フリーマントル港まで残り約660マイル(緯度で約11度)となりました。 例年大しけの中フリーマントルに向かうのですが、今年はたまたま低気圧が南下し、高気圧が張り出してくる予報で、奇跡的に良好な天気で順調に航行しています。
学生たちは、機関当直実習(前半)や航海当直・天文航法、ワイヤー差しの実習を行っています。
風向は船首に代わり、ピッチング(船体縦揺れ)をしていますが、時折船首をたたくものの、晴れて抜けるような青空の元、爽やかな風を受けている感覚です。
緯度は赤緯を少し超えてしまいましたが、太陽のメリパス(南中高度)は89度となり、真上にある太陽で影がなくなった写真を撮っています。
漂流物は少なく、大型船はかなり沿岸近くを航行しているようで、周囲は海面をなめるように飛んでいるミズナギドリだけです。
明日も良好な天気に期待して、沿岸沿って南下します。

正午位置報告 インド洋 1月9日(月)

ロンボク海峡から南下を続け、9日13時過ぎにはオーストラリアのEEZ:200海里に入ります。 フリーマントル港13日入港まで残り約900マイルです。
本日も学生たちは、機関当直実習(前半)や航海当直・天文航法、ワイヤー差しの実習を行っています。 機関当直ではシーケンス要領・発電機運転・ポンプ開放・溶接などを行っています。
風は左舷斜めから風速8m/s程度です。有義波高は2m程度ですが、最大波高は8mと時折大きな波に船首がつっこんでアンカーとの衝撃で大きな音を船内に響かせています。
天気は晴れて、美しい朝日や夕日を見ることができます。金星や火星、シリウスやプロシオン・ベテルギウス(冬の大三角形)など冬の星座が総出演して澄んだ空に輝いています。 太陽の南中高度は、85度となり、メリパス時はほぼ真上に太陽があるため、マストや学生たちの影はなくなり(足の裏のみ?)、不思議な光景を体験しています。
乗船者はみな元気です。
日曜日久々に朝パン食が出され、学生食堂では、にぎやかな朝食となっていました。
インドネシアからカツオドリは反航する貨物船に鞍替えして、本船からはいなくなりました。かわりにシラオネッタイチョウやミズナギドリが飛んでいます。 また一斉に飛び立つトビウオの大群で海面が銀色に輝くほどでした。 漂流物は極端に少なくなり、きれいな海面を航行しています。 明日は南風に代わり、向かい風となりますが、風速はさほど強くない予報に若干期待しています。

現在位置 17-59.15S 112-39.94E インド洋 船速:12.5ノット、針路:198度 天候:晴れ
気温 26.3℃、水温 27.4℃ 気圧1010.8Pa 風向:南西、風速:7.5m/s、有義波高:2.0m

正午位置報告 インド洋 1月8日(日)

7日ロンボク海峡を抜けて、海賊対策を終了し、南下をつづけインドネシア領海200海里から出て航行しています。 明日にはオーストラリアのEEZ:200海里に近づきます。
本日も学生たちは、機関当直実習(前半)や航海当直に入り、ワイヤー差しの作業など実習を行っています。
真夏の南半球に入り、まだ南回帰線を越えていませんが、太陽高度(南中高度81度)がだんだん高くなり日差しは厳しくなってきています。 晴れ間も多く、天文航法は大変良好な条件で実施できていますが、暑さが身にこたえます。
西オーストラリアの週間天気予報では、低気圧の移動ともに南風は弱くなり、うねりも収まる予報となっています。 といっても向かい風はかわらず、また例年フリーマントル沖はうねりを伴う南西の強風で翻弄されていますので、用心しながら南下することになります。
共同通信の新聞情報から日本国内でのコロナ感染状況が悪化しているとのことで家族や友人などが心配ですが、本船出港して12日目となり、感染者もなく航行できていることに一同安堵しています。 あと5日間で緯度あたりで約20度南下しないとフリーマントル港には届きませんが、このまま船内衛生を維持して順調に寄港できればと思います。

現在位置 13-14.19S 114-14.48E インド洋 船速:12.5ノット、針路:198度 天候:晴れ
気温 27.9℃、水温 29.4℃ 気圧1009.9Pa 風向:北西、風速:6.5m/s、有義波高:1.2m

正午位置報告 ロンボク海峡入口 1月7日(土)

6日午後もマカッサル海峡を航行し、行き会う大型船とVHFで針路等の確認を取り合っています。
漂流物が多く、小さめのトビウオが本船の波でたくさん飛びあがり、カツオドリの標的になっています。
7日11時55分にスンダ諸島のバリ島(Agung山:3142m)とロンボク島(Rinjan山:3726m)の間のロンボク海峡に入りました。 向かい潮2ノットの中、狭くなった水道に多くの船舶が通行の為、集まってきています。 ここを抜けると、インド洋に出て、明後日にはオーストラリアのEEZ:200海里に近づきます。
学生たちは、機関当直実習(前半)や航海当直に入り、ワイヤー差しの作業など実習を行っています。
真夏の南半球に入り、だんだんと太陽高度が高くなって日差しは厳しくなってきています。 スコールのためか意外と過ごしやすい爽やかな気候となっています。
ロンボク海峡を抜け本日午後までで海賊対策を終了します。

現在位置 08-18.28S 115-51.43E ロンボク海峡 船速:13.8ノット、針路:180度 天候:晴れ
気温 28.3℃、水温 28.7℃ 気圧1007.4Pa 風向:南、風速:11.0m/s、有義波高:1.7m

正午位置報告 マカッサル海峡 1月6日(金)

5日午後からマカッサル海峡を南に航行しています。右舷側(東)にはKALIMANTANがあり、LNGやOIL・COALのターミナル港に大型のLNG船が航行していることが確認できます。西側にはSULAWESIがあり、Ogoanas(標高2733m)、Sojilo(標高2913m)の山々が横長に連なり、山頂から雲が風下にたなびいているのが分かります。
天然及び人工の漂流物が多く、中には大木そのままや大きなシイラづけのような漁具が時折浮かんでいるのが確認できます。
水平線の向こうに陸も見えますが、地文航法と天文航法と並行して測地を行っています。
午後から機関当直実習(前半)として昨日から入直し、発電機の構造や溶接など基本的な実習を行いました。
1月5日21時36分に赤道を通過し、北半球に別れを告げ、南半球に入りました。 これから2月中旬までしばらく南半球で過ごすことになります。 1月6日も南風(向い風)で、潮流も2ノット弱の向い潮となっており、時折スコール帯の激しい雨にあいますが、SULAWESI側の島々を確認しながら、行合う大型船と針路を譲り合いながら、マカッサル海峡を南下しています。
オーストラリアの週間天気予報図によると、サイクロンの発生はありませんが、低気圧は発生しており、フリーマントル手前までは南風は強くないようですが、予断を許さない状況です。
代理店から入港資料の追加が続々とメールで届き、まだ96時間前報告前ですが、対応にあわただしくなってきています。
学生たちは課業や実習・漂流物観測、コロナ対応として密を避けた交代制でのシャワーや食事摂取など、ルーチンワークも要領を得て、スムーズに実習が進んでいます。
のんびりしているのはカツオドリたちでしょうか。最初2羽だったカツオドリは、昨日6羽になり、本日は11羽に増えています。 表層の小魚を追って、海中に飛び込んだり、ついばみながら飛び出したりを忙しく繰り返しています。 お腹は白く背中や首筋は黒く嘴は薄青くて足は赤でありません。アオツラカツオドリかと思われます。
スコールで気温も下がり過ごしやすくなっています。乗船者はみな元気です。
マカッサル水路では推薦航路に沿って航行していますが、25マイルづつ以内で航行することと表記があり、左右50マイルはかなり広い航路幅となっています。 インドネシア・バリ島のロンボク海峡を抜けるまでの夜間は海賊対策を実施します。

現在位置 03-04.63S 118-28.01E マカッサル海峡 船速:13.2ノット、針路:180度 天候:曇り時々雨
気温 27.4℃、水温 29.8℃ 気圧1011.7Pa 風向:南東、風速:5.4m/s、有義波高:0.7m

正午位置報告 セレベス海 1月5日(木)

4日夜間から施錠や照明、見張り強化など海賊対策を実施しています。
風は向かい風になり、向い潮ですが、まだ穏やかな天候でうねりのないセレベス海を航行しています。
昨日は出航以来はじめてスターサイト(天文航法)ができ、六分儀で夜空を見上げ、雲の合間からでしたが金星やアカーナなど見ることができました。
5日は観測ワイヤーの整備など南極調査の準備も進めています。
カツオドリが数羽に増えて賑やかに本船の周りを飛翔しています。 乗船者はみな元気です。
午後過ぎにはセレベス海からマカッサル海峡に入り、赤道に向かいます。 学生たちは、課業や当直をこなしながら赤道のカウントダウンを楽しみにしています。
インドネシアバリ島のロンボク海峡を抜けるまでの夜間は海賊対策を実施します。

現在位置 01-37.55N 120-11.42E セレベス海 船速:12.5ノット、針路:240度 天候:晴れ
気温 29.9℃、水温 30.4℃ 気圧1009.6Pa 風向:南東、風速:8.7m/s、有義波高:0.7m

正午位置報告 セレベス海 1月4日(水)

3日午後に海賊対策操練を行い第一と第二の海賊対策警戒態勢での訓練を行いました。4日夜間から各部屋や通路を施錠、見張りを厳重にして対応します。
現在船内時計を遅らせてオーストラリア西海岸(+8時間)標準時の時間帯に調整しました。
4日早朝にセレベス海に入り、昨日までとは嘘のように、うねりもなく風もほとんどなく、静かな熱帯地域の海面を長く続く航跡を残して、順調に航行しています。
穏やかな海面には、時々ヤシの実・木や葉っぱなどの塊になった多くの漂流物が流れています。
久々に見る陸地(島)に懐かしさを感じながら、島の灯台で変針を行い、セレベス海を南西に進んでいます。
気温や湿度も上昇し、船内ではクーラーがフル稼働で作動して快適な船内環境をつくっています。
雨やスコールの中、太陽はわずかに見ることができますが、夕方の星はずっと雲に隠れておりスターサイト(天文航法)はほとんどできていません。
学生たちは正月気分もそこそこに課業や作業に従事しています。
調査員も南極準備で、研究室は箱から取り出しながら機材の組み立てを行っており、足の踏み場のないほど荷物でいっぱいとなっています。
明日はセレベス海からマッカサル海峡に入ります。インドネシアバリ島のロンボク海峡を抜けるまでの夜間は海賊対策として施錠や照明・放水・見張りの強化を実施します。

現在位置 04-40.26N 124-59.48E セレベス海 船速:15.5ノット、針路:240度 天候:晴れ
気温 29.8℃、水温 29.8℃ 気圧1010.4Pa 風向:東北東、風速:10.6m/s、有義波高:1.6m

正午位置報告 フィリピン東方 1月3日(火)

1月2日夕方から東北東の風は少し弱くなりましたが、海況はあいかわらず白波のままで有義波高は4mを越えています。
安全機器の作動確認として、安全点検を実施しました。
 *火災探知機や魚倉や冷凍庫の閉じ込め警報、水密ドアの自動閉鎖と手動ポンプでの扉開放、放水銃の作動点検を行いました。
1月3日は朝からスコールが時々降り、朝の気温28℃・湿度は80%とジメジメとした天気で、ジッとしていても汗がにじんで出てきます。
フィリピンの200海里内に入り、今朝は久々に太陽を見ることができ、所々に青空も見えて、湿気はあるものの少し晴れやかな気分になっていましたが、昼前からスコールとなり、また太陽を見ることはできなくなっており、メリパスは明日に順延となりました。
本日もデッキは左舷から波が打ち込み、木甲板は乾くことはありません。
やはり航路なのか4時間で数隻の大型貨物船と行き会っています。反航船は向かい風で船首が波でたたかれているようです。
朝8時に経度に合わせて船内時計を30分遅らせて、オーストラリア西海岸(+8時間)の時間帯に調整しています。
午後からは乗組員・学生で海賊警戒態勢での操練を実施します。
出港してから1週間となりましたが、揺れにも慣れてきて皆元気に過ごしています。
明日4日はセレベス海に入り、夜間は海賊対策として施錠や照明・放水・見張りの強化を実施します。

現在位置 09-46.46N 128-04.38E フィリピン島東方 船速:14.5ノット、針路:197度 天候:雨
気温 27.8℃、水温 29.9℃ 気圧1008.9Pa 風向:東北東、風速:10.6m/s、有義波高:3.4m

正午位置報告 ルソン島東方 1月2日(月)

1月1日13時に船内に向けて年始の挨拶を行いました。
課業として、学生たちには今回の航海概要を説明し、氷塊海域での危険や甲板作業でのチルド凍傷対策等、フリーマントル港での清水使用制限について認識を深めてもらいました。
1月2日も海況はすぐれず、東北東の風14m/s、有義波高は4mを越えています。カツオドリがいつの間にか現れて本船の周りを飛びながら波間に飛び出すトビウオを探しています。
追い風に助けられていますが、うねりの伴った大きな白波は、気持ちの良いものではありません。デッキは斜め後ろから打ち込んだ波に洗われて、常に海水でおおわれています。
航路になっているのか、数隻の貨物船と行き会っています。
日本の領海を出て、船舶電話のアンテナマークもなくなり、本日からインマルサット衛星での電話やデータ通信になりました。
公海上になって台湾のマグロはえ縄漁船がAISブイのついた延縄を入れています。航路上の貨物船にはAISブイの漁具は避航するのに有効のようです。
今朝もおせちとお雑煮をいただき、穏やかな気持ちで過ごしています。
学生たちは正月の感覚はなく、黙々と実習をこなしています。天候は不安定ですが、天気が回復したら、天文航法を再開します。
明日もフィリピンに向けて南下します。

現在位置 15-30.28N 129-49.01E ルソン島東方 船速:14.9ノット、針路:197度 天候:雨
気温 27.4℃、水温 29.2℃ 気圧1013.3Pa 風向:東北東、風速:15.8m/s、有義波高:4.1m

正午位置報告 大東島東方海域 1月1日(日)元旦

12月31日は一日雨か曇りの天候で天測もほぼできない状態でした。巡検後、厨房から年越しそばがふるまわれ、今年の終わりをしみじみと感じました。
1月1日になった0時丁度に、本船の汽笛を鳴らし、新年のスタートとしました。周囲には船舶はいませんでしたが、汽笛の音は遠くまで響いていたように思います。
昨夜から穏やかな海は一変し、北東の風15m/s、うねりは大きくなり有義波高は3.6mと大しけになっています。追い風に助けられ、海況が良くない割に順調に航行しています。
朝、起床から点呼・体操・清掃といつものルーチンワークをこなして、朝食は厨房からのおせちとお雑煮をいただき、皆さんと新年のあいさつをかわしながら、気持ちも新たに新しい年を祝いました。
9時に地球規模での観測データが活かされることを祈って依頼のあったアルゴスブイを投入しました。
お正月ですが、休み間もなく航海は続け、天気が回復したら、天文航法も再開します。明日もフィリピン(セレベス海)に向けて南下します。

現在位置 21-18.22N 131-41.13E 沖ノ鳥島と大東島の間 船速:14.5ノット、針路:197度 天候:曇り
気温 24.5℃、水温 27.3℃ 気圧1020.5Pa 風向:北東、風速:14.2m/s、有義波高:4.1m

正午位置報告 大東島東方海域 12月31日(土)

12月30日天測でのメリパスが終わるころから、風も波も小さくなり、穏やかな海況で航行しています。満天雲でスターサイトはできませんでしたが、順調に南下しています。
31日は雨が降り、船体から時化で被った海水の結晶を少し流してくれました。朝の気温は15℃と寒さも緩んできました。
遥か西側に大東島があるのが海図からわかりますが、船橋から見る風景は360度水平線で島影も何もありません。時折中国からオーストラリア東岸やニュージーランド向けの大型船がレーダーに映る程度になっています。
本日大晦日となりました。一年の汚れを落とす船内清掃はすでに終え、鏡餅など正月飾り整っていますが、新年を迎える準備で船内各所の片付けに皆、精を出しています。厨房は、正月を控え、てんてこ舞いで70人分の御節やお雑煮、今夜の年越しそばの準備に追われています。
天気予報では、フィリピン東邦海域は、天候は悪くなるようですが、追い風に期待しています。
前乗船の4名の調査研究員は、少しづつ南極準備を行っています。
明日もフィリピン(セレベス海)に向けて南下します。

現在位置 26-56.42N 133-31.46E 大東島東方海域 船速:14.5ノット、針路:197度 天候:曇り
気温 18.8℃、水温 23.3℃ 気圧1025.8Pa 風向:北、風速:8.2m/s、有義波高:1.7m

正午位置報告 潮岬南方 12月30日(金)

12月29日相模湾の神子元島から大王崎にかけて、予報以上の西の風20m/sの向かい風と向かい潮につかまりました。夕方から翌3時頃まで船速が出ず、船はピッチングを続け、計画より5時間遅れて、12月30日10時潮岬灯台で変針となりました。
大時化でしたが、前回の実習航海での30日間の訓練の賜物か、学生達に船酔い者は無く、通常の当直業務に従事できていました。
潮岬にて、わずかな携帯電話の電波も最後となりした。ここからは、携帯もスマホも地デジもない生活です。
潮岬からは追い風で北西の風が10m/s以上吹いていますが、海鷹丸は南に進路を向けて静かに進んでいます。
船速も14ノット強出てきて予定通り順調に航行できており、沿岸を離れた昼からはメリパスなど天文航法も始まりました。
天気予報では、フィリピン東邦海域は、正月前後から再び海況が悪くなるようですが、今度は追い風となる予報の為、速力への影響は少ないかもしれません。
船内では、課業や南極調査のための設定作業が行われています。
明日もフィリピン(セレベス海)に向けて南下します。

現在位置 32-44.51N 135-31.80E 潮岬南方  船速:14.0ノット、針路:197度 天候:晴れ
気温 10.1℃、水温 19.1℃ 気圧1027.3Pa 風向:北西、風速:10.4m/s、有義波高:1.7m

正午位置報告 城ヶ島沖(相模湾) 12月29日(木)

12月29日9時5分に抜錨して、浦賀水道航路を航行して東京湾を南下しています。
東京湾浦賀水道航路を出てからは、相模湾・駿河湾・遠州灘・熊野灘と沿岸を航行して潮岬からフィリピンに向けて沖合をまっすぐ南下します。天気予報では天気は良いのですが、駿河湾南部から遠州灘にかけて、西の風が強く、向かい風で時化られる模様です。
学生達は日用品や嗜好品も十分用意できたようで、気持ち的にも少し余裕があるように感じます。
明日は、針路を南に向けて日本から離れていく航路となります。

現在位置 35-06.69N 139-40.92E 船速:12.5ノット 針路:210度 天候:晴れ
気温 10.8℃、水温 12.3℃ 気圧1020.0Pa  風向:北、風速:3.7m/s、有義波高:0.3m

東京出港 12月28日(水)

12月22日に外国船舶に資格変更を行い、食料や免税品(26日燃料・嗜好品)を積込、12月28日13時47分に豊海水産ふ頭(月島F6)を離岸出港しました。
年末寒い中、限定した出港式にもかかわらず文科省や極地研・学長らの臨席賜り、大学・見送りの父兄など関係者の参列もいただき誠にありがとうございました。
いよいよ海鷹丸の南極海を目指した航海が始まりました。
例年、船内でおこなっていた出港式はコロナ対策のため関係者に限られ岸壁で行い、見送りの方々はさらにその外側での対応となりました。
井関学長から昭和31年宗谷の随伴船からの南極洋との関わりや海洋物理・化学・生物での重点研究など紹介があり、専攻科学生にとっては総仕上げの航海と励ましの言葉をいただき、学生・乗組員とも身の引き締まる思いです。
汽笛ともに皆様に別れを告げ、東京港を出て、一旦、28日15時01分に浦安沖に錨泊しました。
翌29日9時に抜錨して東京湾を南下し、太平洋岸を西に航行することでPCR検査結果を確認する時間を取っています。
相模湾・駿河湾・遠州灘・熊野灘と沿岸を航行して潮岬からフィリピンに向けて沖合をまっすぐ南下し、セレベス海や赤道通過・ロンボク海峡通過して、オーストラリア領海に入り、更に南下を続けて、1月13日オーストラリアのフリーマントル港に寄港します(上陸無し)。
ここで調査員(16名)の乗船、食料・燃料を補給して南極海の観測(1月17日から2月7日まで)を行います。ホバートから東京帰港は3月1日の予定です。

現在位置 35-34.84N 139-53.49E 船速:針路:錨泊中 天候:晴れ
気温 10.8℃、水温 12.3℃ 気圧1020.0Pa  風向:南、風速:3.7m/s、有義波高:0.3m

乗船者:乗船学生40名、調査員4名、乗組員26名